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ミステリー 書評

【ブックレビュー】五つの季節に探偵は(著:逸木 裕)

更新日:

【作品情報】
 作品名:五つの季節に探偵は
 著者:逸木 裕
 ページ数:320
 ジャンル:ミステリー
 出版社:KADOKAWA

 おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 イヤミス度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 人の本質まで迫っていくようなミステリーが好き

■作品について

高校二年生の榊原みどりは、同級生から「担任の弱みを握ってほしい」と依頼される。
担任を尾行したみどりはやがて、隠された“人の本性”を見ることに喜びを覚え――。

探偵事務所に就職したみどりは、旅先である女性から〈指揮者〉と〈ピアノ売り〉の逸話を聞かされる。
そこに贖罪の意識を感じ取ったみどりは、彼女の話に含まれた秘密に気づいてしまい――

精緻なミステリ×重厚な人間ドラマ。
じんわりほろ苦い連作短編集。

■良かった点

ミステリーの連作短編集。
主人公の榊原みどりが、高校生からやがて大学生、そして探偵会社に就職してからと、十年以上にも渡っての中で出会った事件を描く。
事件についても殺人事件とかではなく、むしろ人間の裏の姿とでもいおうか、そういうものを暴いていく。
事件そのものについても事実を明らかにしていくのだが、なぜそういう行動に至ったのか。
どういう思いを抱いていたのか。
そういうところにまで手を伸ばし、人間の本性、その人の本質、そういったものまで解明していくのがみどり。
それは決して、良い結末ばかりを出すものではない。
むしろ、触れなくてよいところまで触れてしまうから、嫌な結末を迎える。
イヤミスともいえるかもしれない。

相手との関係性を破壊するかもしれない。
相手が触れてほしくない部分に触れてしまうかもしれない。
それが分かっていても、止めることのできないみどり。
そのために無茶な行動をすることも。
周囲から浮いても、止めることのできないそれこそがみどりの本質か。

描かれている5つの短編は、それぞれがきちんとした謎を抱え、見事にそれを解き明かしていく。
ミステリ―としての質は高いと思う。

あとは、イヤミスっぽいところとかを好きになれるか、かなぁ。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

人の本質に迫るため、人の迷惑も顧みず自分の好きなように行動するみどりがどうにも好きになれなかった。
そういうキャラなら他にもいそうだけど、このみどりはなんか本当に個人的にはあわなかったので辛かった。

 

 

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