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ミステリー 書評

【ブックレビュー】大癋見(おおべしみ)警部の事件簿(著:深水 黎一郎)

更新日:

【作品情報】
 作品名:大癋見(おおべしみ)警部の事件簿
 著者:深水 黎一郎
 ページ数:317
 ジャンル:ミステリー
 出版社:光文社

 おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 本格をおちょくっている度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 本格ミステリーを愛し、おふざけも許せる人

■作品について

この男、事件を解決する気がまったくない。
いつも現場で居眠り、髙イビキ──なのになぜか警視庁捜査一課の中でも検挙率100%を誇る「警視庁最悪の警部」が、本格ミステリーの約束事を、次から次へとなぎ倒す。
黒い笑い溢れる著者渾身の怪作。

■良かった点

本格ミステリーのお約束をなぎ倒す。
その対象は、

ノックスの十戒
ヴァン・ダインの二十則
後期クイーン問題

等々。
様々な事件が発生しますが、その中で本格ミステリ―での上記のような約束事を全く無視してというか、おちょくって事件を解決していく。
いや、解決をしているというか、勝手に解決をしているというか。
言ってしまえメタ。
登場人物たちも、大?見警部をはじめとしてふざけたような連中ばかり。
本格的なミステリーを期待している人は読まないほうが良い。
本格ミステリーを愛し、そのお約束を知っていながら、それに疑問を持っていたり、それをネタにすることを許す人は読んでみよう。

色々あるけれど、個人的には、

観察の神様かく語りき

が良かったですね。
それは考えたことなかった!
という意味で。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

癖がありすぎて、ハマらない人は正直、読み進めるのが苦痛になるかもしれない。

 

 

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