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ファンタジー 書評

【ブックレビュー】ぬばたまおろち、しらたまおろち(著:白鷺 あおい)

更新日:

【作品情報】
 作品名:ぬばたまおろち、しらたまおろち
 著者:白鷺 あおい
 ページ数:478ページ
 ジャンル:ファンタジー
 出版社:東京創元社

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 和風ファンタジー度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : RDGとか好きな人

 

■作品について

村祭りの夜、アナコンダに襲われた綾乃を助けたのは、箒に乗った魔女だった!?
そうして綾乃はそのまま魔女や妖怪達が通っている学園に行くことになる。

そんな綾乃には大蛇のアロウという親友がいるのだが、アロウからプロポーズを受けて!?

和洋折衷ファンタジー。

■良かった点

なんといっても物語の雰囲気が良い。
ライトノベルに近い感覚でさくさくと読みやすい。

物語としては、人間も魔女も妖怪も一緒に通うディアーヌ学園に通うことになった綾乃が、そこで友情を育み、恋もして(?)、成長して、雰囲気はまさに「RDG レッドデータガール」(荻原規子)
ホントにそうで、RDGが好きな人なら楽しめること間違いなし。
そしてRDGより微妙にエロい(苦笑)

学園生活は当然ながら寮生活で、ルームメイトはのっぺらぼう、クラスメイトには小豆洗いや人狼がいて、気になるイケメンさんもいてと、王道の学園青春ものとして不足している点はなし。

もちろん、ただそれだけじゃあない。
なぜアナコンダが襲ってきたのか、アロウは何者なのか、綾乃とアロウの関係はどういうものなのか。
そういったミステリー的な要素も詰まっていて、しかもそれが最後にはすべて綺麗にあかされる。
おそらく作者さん、自分の持っているものを目いっぱい詰め込んだなというのが良くわかる。
既に何作も出しているような人なら、もう少し小出しにするような部分を全部書いちゃっている気がする。だってこれもう、解決しちゃったから続きを出すのは難しそうだし。

とにかく「楽しい!」を作品で出しちゃおう、そう感じさせてくれる一冊でした。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

少女漫画ちっくなので、大人の男性が読むと恥ずかしくなるかもしれない(笑)
いや、大人の女性でもそう感じるかもしれない。
物語としては文句なく楽しめるんですけどね。

 

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