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SF 書評

【ブックレビュー】月は無慈悲な夜の女王(ロバート A ハインライン)

更新日:

【作品情報】
 作品名:月は無慈悲な夜の女王
 著者:ロバート A ハインライン
 ページ数:686
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 タイトルの響き度 : ★★★★★★★★★★
 こういう人におススメ! : 古典なエンタメSFを読んでみたい

 

■作品について

流刑地や植民地として地球から扱われてきた月世界。
そこでとうとう、地球から独立するべく革命が起きる。
立ち上がったのはコンピューター技術者のマニーと、コンピュータのマイク。
強大な地球に、どのように対抗するのか。

■良かった点

なんといってもタイトルが美しい。
個人的に、「タイトルの美しい作品」で三本の指に入る。
この邦題を付けた人のセンスに乾杯したい。

肝心の物語は、やっぱりハインラインが書くだけあって、SF設定ではあるけれど人の物語である。
いや、本作の場合は人とAI、コンピューターというべきか。
自意識を持つAIであるマイクがなんと愛嬌のあることでしょうか。
そんなマイクを筆頭に、マニーやワイオミングなど、登場人物達の魅力が作品の魅力となっている。
彼らが行っているのは独立運動であり革命であり、強大な力に反抗する活動である。
人だけではどうしようもないところ、マイクが助けてくれるその関係性がなんとも言えない良さを出している。
コンピューターであるマイクとの間に、戦いを通じて友情のようなものが作り上げられていく。
SF作品だと、その友情は本物なのか? それもプログラムされたことではないのか?
といった方向に行きそうだが、本作はあくまで政治、戦争がメインであり、マイクとの関係もなるべくしてなっている感じ。

ストーリーの根本は単純でありながら、ここまでの量にして読ませるのがハインラインの凄さ。
しかも決して読みにくいものではない。
むしろ分かりやすく、そして登場人物が魅力的な言動をしてくれるのだから、読み進まないわけがない。

また楽しませるだけではなく、政治や社会といったものも考えさせられる要素を含んでいる。
熱い展開を見せながらも色々なテーマを考えることのできる一作である。
もちろん、難しいことを考えずに独立戦争ものとして読むのもよし。

タイトル負けしていないのも素晴らしい。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

とにかく長い!
翻訳のせいもあるけれど、ちょいと読み辛い部分はあるかもしれない。
1章を耐えきろう!

 

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