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エンタメ 書評

【ブックレビュー】冷たい狂犬(著:渡辺 裕之)

更新日:

【作品情報】
 作品名:冷たい狂犬
 著者:渡辺 裕之
 ページ数:389
 ジャンル:エンタメ
 出版社:KADOKAWA

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 諜報員の情報戦に痺れる度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 こういう人におススメ! : スパイとか諜報戦とか好き

 

■作品について

影山夏樹はかつて“日本のCIA”と呼ばれる公安調査庁に所属して敏腕を奮っていた。
しかし現在は退職し、カフェのマスターで平穏な日々を送っている。
その夏樹の前に、かつての同僚が現れる。
以前の上司から依頼であり、中国高官と接触する内閣情報調査室の幹部のスパイ行為の証拠を押さえてほしいという。
こうして夏樹は、かつての部下と共に取引現場は韓国のカジノへと潜入。
中国の諜報員と息詰まる情報戦を繰り広げることになる。

■良かった点

渡辺 裕之さんの作品は実は初めて読みます。
本屋さんで見かけたりはしていたのですが、手は出していませんでした。
シリーズとしては『傭兵代理店』があり、そちらが終了して始まった新たなシリーズということです。

主人公の夏樹は40代の男盛り(?)
かつては公安調査庁に所属しており、国や北朝鮮から“冷たい狂犬"と畏怖されているほどの腕を持っていた。
しかし5年ほど前に退庁してして、今は小さなカフェのオーナーをやっているという状況。
平穏な日々に、夏樹も不満なく過ごしている。

でも、それでは物語が進まない。
かつての上司が夏樹に接触してきて、とある依頼を持ちかけてきます。
接触にきたのはかつての部下であり、男女の仲でもあった真木麗奈。
結局は依頼を引き受けて、またしても生臭い世界に足を突っ込むことになる夏樹。

派手な工作員とかそういうのではなく、逮捕や捜査の権力もない、表に出ることはできない諜報員。
だからその動きは決して目立つようなものではなく、相手の動きや心理の裏をかくような情報戦がメイン。
いかにして相手の動きを掴むか。
逆に、自分たちの動きを掴ませないか。
その見せ方にはなかなか感心させられる。
説得力があるというか、なるほど、そういうところを気を付けなければいけないのかと頷いてしまう。

こういうのは時代とともに変遷する(昔のスパイ道具が、今や普通にお店で低価格で誰でも手に入れられる時代)
だから、物語を書く際には時代背景が重要になりますね。
普遍的な面白さを持つ作品を作るのは大変でしょうが・・・・

もちろん情報戦だけでなく、肉体を使用した戦いもあり。
読みやすく、スピード感をもって最後まで読み切ることが出来る。

これもシリーズものということで、これがプロローグにあたるのだろうか。
それは、次回作以降を読んでのお楽しみ、ということかな。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

読みやすくはあるけれど淡々とした感じもあり、読んでいて凄い興奮するとか熱くなる、という感じまではいかないか。
実際、こういう世界は静かに仕事をこなせるのが一番なのかもしれないけれど。
物語に迫力とか勢いを求めると、ちょっと違うかも。

あと、敵がちょっと間抜け。

 

 

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