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エンタメ 書評

【ブックレビュー】営業零課接待班(著:安藤祐介)

更新日:

【作品情報】
 作品名:営業零課接待班
 著者:安藤祐介
 ページ数:364
 ジャンル:エンタメ
 出版社:講談社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 読んで気持ち良くなれる度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : ビジネスマン、営業マン

■作品について

真島等は法学部を卒業後、とある企業の法務課で働いていた。
しかし本社系業務のコストカットから苦手な営業に異動となり、成果をあげられずリストラ候補になってしまう。
退職を決意した真島だったが、取締役の井岡に引きとめられて新設される営業零課で再起を図ることにした。
この営業零課、接待専門の部隊で、接待営業によって年間売上50億を目指すというとんでもない部隊。
しかも集められたのは誰も彼も訳アリな社員で?

エンタメお仕事小説。

■良かった点

企業で働いている人なら、結構分かるというか共感できる部分があると思います。

総務系の本社業務はコスト部門なわけで、そこが膨らむと売上を産まない人ばかりが増えることになる。
必要な組織であることは間違いないけれど、削られる部分でもある。
これね、利益を産み出すプロフィット部門にいると、コスト部門の連中って何やってんだ、と思うんですよね(笑)
でもコスト部門からすると、自分達がいるからお前たちは製造や開発といった仕事に専念できているんだぞ、と。
やはり、双方を経験することが一番です。

と、話がそれてきましたが。
法務から営業に異動となった真島。
営業なんて、それこそ向いていない人は向いていないだろうなーと思います。
小心者、ネガティブ思考、そんな真島は失敗をおそれるし、ほんのちょっとの失敗で誰も気にしていないよと思うようなことでも気にしてしまう。
それがまた次の失敗を産むという、まさにそんな人間。
これも、気持ちが分かるという人もいるでしょう。
私も分かります。

そんな真島や、それ以外にも色々と失敗をやらかしたメンツが集まって新設された営業零課。
接待で人と人の絆を創り上げて受注に繋げよう、なんて一昔前の考えのような営業活動を専門に行うという。
接待って、ようは飲みです。
今の時代を逆行するようにも思えますが、一方で、何度も打ち合わせをするより一回の飲み会の方が距離が近づくというのも実際としてあります。
そういう人と人の繋がりを読ませる作品だけに、読んでいると心があたたかくなるというか。
捨てたもんじゃないだろうと思わせられます。

零課に集められたのは色々と問題児、とういか真島に限らずリストラ候補にあがった人ばかり。
それでも各自に特色があり、バラバラではあるけれどそれぞれの力を集め、力を活かし、少しずつチームとして力を発揮するようになっていく見せ方が上手い。
それも単に零課の中だけでなく、関連するシステム部門との関係性を深めていって営業力を強めていくとか。
そう、営業部門単独で出来ることは限られているわけで、本職のシステム部門をいかに巻き込んでいくかも重要。
そういうところもきちんと見せてくれる。

こんなことありえんだろと思うより、こういうことあるよな、と思うところが多い。
ブレストのところ、課長の黒田の進行の仕方とか、地味に良いなと思ったり。
考え方とか、参考になるところも結構ある。

ビジネスマンはもちろん、そうでない人でも楽しめる、エンタメお仕事小説です。

 

■ここが改善できるともっとよかったかも?

いや、改善というか。
ちょうどコロナ禍の時期に読んだから、今はこんな営業できないよー、と思うだけ(笑)

 

 

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