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【ブックレビュー】忘れえぬ魔女の物語(著:宇佐楢春)

更新日:

【作品情報】
 作品名:忘れえぬ魔女の物語
 著者:宇佐楢春
 ページ数:320
 ジャンル:SF、エンタメ
 出版社:SBクリエイティブ

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 狂気度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : ループ系SFが好き

■作品について

主人公、高校一年の相沢綾香には特殊な力があった。
それは、一日を何度も繰り返すというもの。
自分でコントロールはできず、何回か繰り返したうちのいずれか一日が採用されて次の日に進む。
しかも、起きたことは採用されなかった日のことも全て記憶されるという。
他の人より強制的に長い人生を送らざるを得ない地獄にも似た人生の中で変化が訪れる。

稲葉未散

彼女との出会いが、綾香の行動を変える。

■良かった点

うーん、良い百合SFですね!

いわゆるループもの。
綾香は同じ日を何度も繰り返すけれど、本当に同じ日だというわけではない。
しかも、そのうちいずれか一日が採用されるという。
誰かと仲良くなっても、また次に同じ日がやってきたときに仲良くなり直さなければならない。
面倒臭くなって仲良くならないと、その日が採用される。
そう、何故か、良いと思える日は採用されず、嫌な日ばかりが採用される。
だから、次第に綾香は人とかかわるのをやめるようになっていく。

呪いはそれだけではない。
記憶を全てもっているということ。
単にその日のことを覚えている等だけではない、読んだ本、身に付けた知識や技術、そういったものも決して忘れない。
同じことを必ず再現できる。
その能力ゆえに両親からも恐れられ、遠ざけられる綾香。

そんな綾香に関わってくるのは、従妹である優花・23歳。
綾香の特殊能力を知り、それでもずっと綾香の側にいて、綾香のことを好きだという優花。

二人だけの世界だったところに、高校に入学すると未散が現れる。
今までの他の人と違い、何回、同じ日を繰り返しても未散とは友達になれた。
そんな子はいなかった。
だから、未散だけは失いたくない。
そうして、綾香の呪われた世界が変化していく。

しかし幸福ばかりではない。
やがてやってくる残酷な事実。
それを回避するため、綾香は狂気とも思える行動をします。
ループものの定番といえば定番ですが、その悲劇を回避するため同じ日を無限とも思える程繰り返す。

え、何回か繰り返したうちの1日が採用されるのでは?
それはそうなのですが、要はその一日を終わらせなければ、またその日が始まるのです。
即ち・・・

いや、この綾香の行動も、そして繰り返す回数も、まさに狂気。
果たして、どのようにしてこの絶望的な状況を終えるのか。
その結末とは?

 

■ここが改善できるともっとよかったかも?

設定などは今までに色々な作品で出ているので目新しさがあるわけではない。
百合というのもそう。
でも、読ませる何かがある。

 

 

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