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エンタメ 書評

【ブックレビュー】名も無き世界のエンドロール(著:行成薫)

更新日:

【作品情報】
 作品名:名も無き世界のエンドロール
 著者:行成薫
 ページ数:288
 ジャンル:エンタメ
 出版社:集英社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 作品の出す雰囲気がなんとなく良い度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 映画やドラマ的なエンタメ作品が好きな人

■作品について

世界一の純情は、彼女に届くのか?
俺とマコトは小学校時代からの腐れ縁だ。
マコトは昔からドッキリを仕掛けるのが生甲斐で、社長となった今も変わらない。
そんなヤツが、史上最大の「プロポーズ大作戦」を実行すると言い出した。

■良かった点

最後まで読み切って、そのタイトルの意味というかが染み入ってくる感じ。
主人公と、主人公の小学生時代からの友人のマコトの二人を中心に物語は展開していく。
そして、二人の真ん中にいるのが、小学生の時に転入してきた女の子。

作品は時系列と場面を無視し、様々な時間、場面をいったりきたりして進んでいく。
過去から現在、現在から過去。
それぞれが繋がり、ラストへと繋がっていく。
この作りというか、描き方が、タイトル通りに映画を意識したような感じなのか。
作品の中でも映画ネタはいくつか出てきます。

各場面で伏線とでもいいましょうか、そういったものが描かれて、少しずつバラバラだったものが繋がっていく。
描き方は軽妙な感じなんだけど、その奥にあるものはちょっと重いような。
でも多くは会話で進んでいくのでスラスラと読み進めていくことができる。
最初、話がいったりきたりでもしかしたら入りづらいと感じる人もいるかもしれないけれど、そこを過ぎればスッと最後までいけると思う。
雰囲気を楽しむ作品かも。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

本作が初読みの作家さんでしたが、意外と楽しめた。
ただ、時間がいったりきたりで、いつどこで誰の会話なのか分かりづらい部分もあったのは確か。

 

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