ミステリー 書評

【ブックレビュー】記憶破断者(著:小林泰三)

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【作品情報】
 作品名:記憶破断者
 著者:小林泰三
 ページ数:249ページ
 ジャンル:ミステリー
 出版社:幻冬舎

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 冒頭から惹きこまれる度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 設定が秀逸な作品が好き

 

■作品について

見覚えのない部屋で目覚めると、そこには一冊のノートがあった。
ノートには、自分が前向性健忘症であることと「今、自分は殺人鬼と戦っている」ということが書かれている。
記憶が数十分しか持たない主人公は、記憶を上書きすることが出来る殺人鬼に勝つことが出来るのか?

■良かった点

こういうコンセプトを思いついてうまいこと作品に昇華してしまうのが小林さんの凄さだろう。
数十分しか記憶のもたない記憶破断者vs記憶を上書きできる殺人鬼。
果たしてどちらが勝つのか? 記憶がもたないのにどのようにして殺人鬼に対峙するのか?

覚えてもすぐに記憶を失い、殺人鬼に狙われていることも忘れてしまう。
そんな状態で戦えるのか? そう思うけれども、記憶を失ってしまうからこそ相手と渡り合えるところがある。
二人の視点から交互に物語は進み、奇妙な絡み方というか絶妙な絡み方をして展開していく。
主人公は忘れてしまうんだけれど、ノートに記載することで情報を蓄積していく。
ノートの量が多くなれば、読むだけで数十分経ってしまうのではないかと思うが、そこもうまいこと処理されている。
いや、絶妙といってもいいだろう。
推測によって犯人を追い詰めていく過程はミステリーといっても過言ではないだろう。
記憶を失うからこそできることってのがあるのですね。その辺の使い方が良い。

作品中では、小林さんの他作品で出てくる人なんかも登場するので、事前に読んでいるとより楽しめる。
もちろん、この作品単体で読んでも問題なく十分に楽しめるけれど。

しかしこの殺人鬼も、主人公である二吉と出会ってしまったのが不幸だよなぁ。
まあ、大量殺人鬼なんで、可愛そうも何もないけれど。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

殺人鬼は容赦ないです。
小林さんらしいグロ描写でもありますので、そういうのが苦手な人は注意。
でも、文章が淡々としているからグロさを感じ辛いというか、淡々としているゆえにグロさが際立つのか。
この辺も小林作品の妙か。

 

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