~ 福沢家の2012姫初め <六女編> ~
「ねえ祐麒。あんたさ、姉さんたちや妹たち皆に手を出しているでしょう?」
正月三が日を終え学校が始まる前のある日、部屋でごろごろしているところに押しかけてきた祐巳に、そんなことを言われた。
「な、なんだよ、いきなり!? 変なこと言うなよな」
「てゆうかさ、同じ部屋に居て気が付かないわけないよね、私が寝ているベッドの横でよく平気で瞳子とできるよね」
「ぶっ!? お、お前っ!?」
「気づいていないと思っていた? そんなわけないでしょう、いくら私の眠りが深いからって」
瞳子と祐巳が寝ている横でしたのは一回だけで、その日疲れ切っていた祐巳は熟睡していると思っていたのだ。
「瞳子も声を押し殺していたけれど、限界ってものもあるしねぇ。あと次の朝、シーツの状態とか見ればね」
祐巳の突然の告発に、祐麒としては震えるだけで何を応えられる状態にもなかった。
「あ、別に攻めるつもりはないよ? 皆が祐麒のこと好きなのは知っているし……ただ、ね」
そこで祐巳は一つ大きくため息をついた。
「……あれだけ、私だけのことを好きだとか言っておきながら、皆に手を出していると知ったら、さすがにショックだよね」
「ぐはぁ!!!」
突っ伏す祐麒。いや、確かに姉妹たちに押され流され関係を持ってしまっている自分が悪いのだが。
「と、いうことでぇ、今日の祐麒にはお仕置きです」祐麒をベッドの上に仰向けに倒し、馬乗りになる祐巳。
「お、お仕置き、って?」股間の上に乗った祐巳のお尻が動き、祐麒を刺激する。
絶妙な尻加減に声を上げたり苦しむ顔を見て、にこにこと嬉しそうに笑う祐巳。
「菜々ちゃんは友達と初詣だよね? 当分戻ってこないし、そうだね……じゃあ、入れたまま抜かないで連続五回」
「はっ!? おま、それ、無茶言うな! 大体、正月で菜々以外の皆はいるわけで、そんな中でだな」
「大丈夫、ほら今日の私のロングスカートなら、いつものようにじゃれているだけだって思われるだけだって」
言いながら、既にスカートの下のパンツに手をかけている祐巳。同時に祐麒のズボンのチャックも開けている。
こんな無邪気にえっちな女の子だとは、知らなかった。嬉しいような、怖いような、である。
「それじゃあ、始めようか? ふふ」
祐麒の歓喜とも絶望ともつかぬ叫びがこの日、福沢家内に響いたとかどうだとか。
~ 福沢家の2012姫初め <七女編> ~
正月の二日目、初詣にやってきた祐麒を出迎えたのは、巫女のバイトをしている双子だった。
全国でも有数の有名な場所、なんてわけでもないが、それなりに人で賑わっており大変そうなので邪魔せずに帰ろうとしたのだが。
なぜか乃梨子につかまり、神社の裏手の人気の全くない場所に連れてこられていた。
しかも、それだけではない。今祐麒は、乃梨子の身体を存分に味わっている最中なのであった。
「い、言っておくけれど、別に私が兄さんとこんなことしたくてしているわけじゃないんだからね!」
額から汗を流しながら、乃梨子はそんなことを口にする。
「大勢の人がいる中、欲求不満の兄さんが他の参拝客の女の人に痴漢しないよう、私が仕方なく発散させてあげるの!」
という、滅茶苦茶な理論を。祐麒から何か言ったわけでも行動したわけでもなく、乃梨子の方からしてきたのに。
「だ、大体、兄さんみたいにお尻が好きなんて変態、私くらいしか、う、受けられないだろうしっ」
いや、実は結構、いるのだが。江利子とか、静とか。そもそも乃梨子が好きなだけなのではないかと思える。
巫女姿の乃梨子は、巫女である限り純潔を渡すわけにはいかないから、とか有無を言わさずにである。
色々とツッコミどころ満載である。ホント、色々な意味で。
「な、中、中にしてっ……って、言っておくけれどこれ、バイトの巫女衣装を汚すわけにはいかないからだからねっ!」
人がいないとはいえ、絶対に誰かがやってこないとは言い切れない。そのドキドキ感のせいか、乃梨子もいつもより凄い。
乱れた巫女服の中に手を差し入れ、乃梨子の弱い場所を指で攻める。
休憩時間も残り少なく、乃梨子も自ら動き求めてきている。
「も、もう、やっぱり兄さんは放っとくわけにいかないわ。こんなエロ獣、街に放し飼いにしたら危険よ」
「放し飼いってね、乃梨子」
「だから、周囲に被害を及ぼさないためにも、今年も私が兄さんの相手になってあげる。仕方なくだからね、勘違いしないでよ!?」
言っていることと肉体は真反対のような気がするが、その辺のことはどうでもよくなってきた祐麒なのであった。
~ 福沢家の2012姫初め <八女編> ~
正月の二日目、初詣に神社にやってくると、巫女のバイトをしている双子を目にした。
双子の方も目ざとく祐麒のことを見つけると、休憩時間だからと言って持ち場を離れて祐麒の元へとやってきた。
二人同時に休憩をとれるわけもないので、今目の前にいるのは笙子の方である。
「ねえねえお兄ちゃん、どう、どう? 私の巫女さん姿、可愛い?」
巫女の衣装が嬉しいのか、笑いながらくるっと回ってみせる笙子。その姿は間違いなく可愛らしかった。
「可愛いよ。うん、だけど巫女装束には、やっぱり純和風な感じの方がより良いかもしれないね」
笙子は髪の毛も明るい茶色で、どちらかというと西洋的な可愛らしさの女の子である。
文句を言ったつもりはなかったのだが、その一言は笙子を刺激したようだった。
「……それって、乃梨子ちゃんの巫女さんの方が可愛かった、ってこと?」上目づかいで怒ったように見上げてくる笙子。
「えっ? いや、そういう意味じゃなくて、二人とも同じくらいよく似合っていてってことで」
「同じくらいだったら、純和風な乃梨子ちゃんの方が良いってことでしょう!? むーーーっ!!!」
頬を膨らませて怒る笙子。気分屋で少しわがままなところのある笙子は、すぐに気分を害してしまったりする。
「でもでも、乃梨子ちゃんじゃあこーゆーことは出来ないでしょうっ!?」
そう言うなり、いきなり笙子は巫女服の白衣をはだけ、更に下の襦袢をも強引にずらした。
幼い外見にはそぐわない、大きな胸が曝け出される。
「乃梨子ちゃんのおっぱいじゃあ、どう頑張ってもこんな風に挟んだりできないでしょう?」
乱れた巫女装束で、胸で挟んでくるというとんでもないエロスに、祐麒の方も素直に反応してしまう。
「お、おい笙子、まずいだろこんな場所で、誰が来るとも分からないしっ」
社務所の奥まった場所で、今は誰もいないが、人が絶対に来ない場所というわけではない。
「大丈夫、お兄ちゃんの弱いところは知っているから、すぐに終わらせちゃうもん。休憩時間も決まっているし……ん」
胸だけでなく、笙子は更に口でも攻撃を仕掛けてくる。しかも祐麒のツボをついた攻撃で、長くは持たないかもしれない。
「バイトの服、汚すわけにはいかないから、全部飲んであげるね……って、それじゃいつもと同じか、えへへっ」
いつもと同じじゃない。巫女服というオプションに、祐麒は今にも陥落しそうなのであった。
~ 福沢家の2012姫初め <九女編> ~
お正月の四日目の夜、食事を終えた瞳子は立ち上がり、勉強をするために自室へと戻った。
年末年始くらい休めばいいと皆は言うが、休んだのは元旦だけで、この日からまた瞳子は受験勉強に集中する。
確かにそこまで気張らなくても高校受験くらいなら大丈夫なのかもしれないが、根が真面目なのだ。
皆が正月番組を呑気に眺めているのを背に、瞳子は部屋に戻って参考書とノートと格闘する。
「瞳子、お正月からあまり力んでいると、受験まで続かないぞ?」
「お兄様。大丈夫ですわ、このお正月は今までの基礎の復習にあてていますから、そんなに力んでいません」
「そう? それなら良いけれど。もうちょっと休んだら?」
「そもそも三が日は休みましたし、今日も日中は勉強していませんし、充分に休んでいます」
話しながらもペンを止めることはない瞳子。そんな瞳子の邪魔をしてはいけないと立ち去りかける祐麒だったが。
「あ、ま、待ってください。お兄様。その……き、基本的なことを忘れてしまって。復習もかねて、よいでしょうか?」
「ん? どれ?」呼び止められ、どれが分からないのかとテーブルの方に身を屈めたところで、瞳子に唇を塞がれた。
「んっ……き、基本と言えば、やはりキス、ではないでしょうか?」
顔を赤くして怒ったような表情をして横を向く瞳子。自分からしておいて照れるあたりが可愛らしい。
「お、お兄様……あの、他も心配なので、一通り復習させていただいてもよろしいでしょうか?」
瞳子の言葉にうなずくと、祐麒は瞳子のベッドの上に横になった。
もじもじしながらも、瞳子は祐麒の上に跨ると、祐麒の服を脱がせ始め、やがて裸になった上半身に唇を寄せた。
「んっ……ちゅっ、ちゅっ」ついばむようにして、祐麒の乳首を唇で挟み、舌を這わせる。
「お兄様、瞳子、ちゃんとできていますでしょうか?」
「と、瞳子、待っ……」
祐麒も手を伸ばし、瞳子のセーターを捲り上げ、ブラジャーの中に手を潜らせる。 真っ赤になりながらも瞳子はキスをやめることなく、更に下方へと進んで行く。お臍を舐め、さらに下へと。
瞳子と二人三脚のお勉強は、年内には瞳子の最深部まで達していた。瞳子の復習は、そこまで続いていく。
~ 福沢家の2012姫初め <末っ子編> ~
なんとも言えない心地よさが襲い掛かってくる。その気持ち良さに抗うことなど出来そうもない。
ぶるっ、と身体が痙攣する。そうして祐麒は、目を覚ました。しかし、室内はまだ暗い。夜のようだ。
ぼんやりとした頭で目をぱちくりすると、薄暗い中でも菜々の顔が見えた。いつの間に布団の中に潜り込んだのか。
菜々はもごもごと口を動かすと、喉を鳴らして何かを飲み込み、「ぷはぁっ」と息を大きく吐き出した。
「えーと、菜々ちゃん、何をしているのかな?」
「へへー、新年、お兄の初出しを手伝ってあげていたのです……濃かったです」と、口元を手の甲で拭う菜々。
ということはなんだ、菜々は布団にもぐりこんできて、寝ている祐麒にアレをしてソンナことになったということか。
「どうだったお兄、気持ち良かった? 間違いなく、菜々が最初だよね、これなら」
枕元の携帯を見てみると、まだ四時前だった。布団に入ったのが一時過ぎで、確かに菜々の言う通りではあるが。
「えと、なんで、こんなことをしているのかなー、菜々ちゃんは?」
「だって、今年のお兄の初モノを、全部菜々がしてあげたかったんだもん」
闇に更に目が慣れてくると、菜々が裸だということに気が付いた。ついでに祐麒も脱がされかけている。
「お兄、寒いからくっついてもいい?」
祐麒の返事を待つまでもなく、抱き着いてくる菜々。肌と肌が触れ合い、温かさに包まれる。
「お兄の新年初ちゅーもいただきー♪」
「うぷっ……ん、ちゅ」避ける間もなく菜々の唇が押し付けられる。口の中に伝わってくるこの味は……我慢するしかない。
反撃とばかりに、菜々の殆ど平らな胸に手を伸ばし、小さな蕾をつまむと、菜々が小さく身体を震わせる。
「えへへっ、次は、今年の初……どっちがいい?」
「ん? どっち、って?」
「んーとね、お口はもう済んだから、あとは、前か後ろか。まあ、両方入れてあげるんだけど、どっちが先がいいかなって」
「いや、さすがにその、倫理的にそういうのはどうかと。だって、菜々はまだ中……」
「もーっ、今更そんなこと。だってお兄、かすりんのいもぅ……むぐっ、んっ……ちゅっ」
「ん……ちゅっ……ん、余計なことを言う口は塞いじゃうからな」
「このお口だけじゃなくて、こっちのお口も? ふふ、初中出しもたーっぷりどうぞ、安全だからね」
駄目だと思いつつも、積極的に上に乗ってくる菜々に逆らえない体にされてしまった祐麒なのであった。