こんにちは、神門です。
いつ頃からですかね、色々と食べ物に関する漫画が増え始めたのは。
昔は「美味しんぼ」、「ミスター味っ子」などからあって、「ワカコ酒」などで特定の食べ物とか飲み物に絞った漫画なんかが人気出初めて、「甘々と稲妻」、「ダンジョン飯」など、様々な作品が出ました。
そして今度は焼き物(バーベキュー)漫画、『焼いてるふたり』が出ました!
作品情報
作品名 | 焼いてるふたり |
著者 | ハナツカ シオリ |
出版社 | 講談社 |
紹介対象の巻 | 1巻 |
ジャンル | バーベキューを介したラブコメ |
作品の感想
『焼いてるふたり』はハナツカ シオリ先生によって描かれているバーベキューを主にしたラブコメです。
主人公の健太は趣味がバーベキュー以外は特徴もないような30歳の独身のエンジニア。
今までロクに女性と交際したことがなく、結婚したいけれど出会いがないと嘆いているような、世によくいそうな男です。
それでも、嘆いているだけで行動しないのは単なる言い訳に過ぎないと友人に言われて女性との出会いを目的としたマッチングアプリに登録し、活動をしています。
とはいっても、アプリでの活動も順調というわけではなく、相手にすっぽかされるのが常という状況。
その日もまた、頑張ってお洒落な店を予約したものの、相手からは「遅刻する」の連絡があったきりで現れる様子もない。
諦めて店を出た健太ですが、その前に慌てた様子でやってきたのがマッチングアプリの相手である千尋。
千尋の美人さ、そして予約していた店を出てしまったことで焦った健太は普段よく行くような焼肉屋に誘ってしまうが、意外とそれが普段の健太の良さを出したのか、千尋とはその後も何度か食事をするようになる。
順風に進むかと思ったある日、健太に浜松への転勤の話が出る。
離れてしまえば千尋との仲も終わり……かと思いきや、転勤の話をすると千尋から「結婚しませんか」との提案が。
こうして正式な交際日数ゼロ、しかも場所の離れた遠距離婚、週末だけの新婚ライフが幕を開いたのでした。
「焼いてるふたり」 1巻 ハナツカシオリ/講談社より 引用
物語としてはそんな感じで始まります。
いきなり結婚とかあるんかい!
と思わなくはないですが、おそらく千尋も健太と合うと思っていて、でも遠距離恋愛では消滅してしまう可能性が高い。
ならば「結婚」という確かな絆というか結びつきを作って、まず形から入って離れないようにしてから距離を近づけていこう。
そういう思いだったのではないでしょうか。
それにしても思い切った決断ですけどね。
ご両親とか、結婚式とか、そういうのはどうしたんでしょうかね。まあ、式はやっていないでしょうけれど。
本作で目を付けているのはバーベキュー!
私はBBQとか苦手なのですが(体力的に野外活動が・・・・)、本作はあくまでバーベキューを介した健太と千尋の二人の関係が近づいていくことを楽しむ作品と思って読んでいますので、私的にはバーベキューはついで、みたいな感じです。
が、単にバーベキューと言っても色々と留意する点、やり方とか、工夫次第ですね。
焼けばいいってもんじゃあない・・・・
「焼いてるふたり」 1巻 ハナツカシオリ/講談社より 引用
肝心の健太と千尋の二人。
良い歳した男女がピュア過ぎるだろうと思わなくもありませんが、まあ、食事こそしたけれど正式に交際を申し込んで恋人同士の関係を築いたわけでもないので、なくはないか。
健太も千尋も、恋愛事には奥手であり、それだけではなく苦手そう。
健太は要領が悪くて女性にも慣れておらず、趣味のバーベキュー(焼き物)には目をキラキラさせて語っちゃうタイプ。
まあ、対象こそ色々あるけれどオタク的なタイプというか、そういう感じ。
千尋はクールビューティという感じだけど、感情や思っていることを表に出すのが苦手で、それ故に見た目から勘違いされることが多い。
最初の失敗が、お互いを適度な感じで距離を縮めさせ、さらに週末婚ということで週末のみ会えるのが、実は良いのかも。
いきなり毎日一緒よりは少しずつ距離を詰められますから、夫婦といいつつも付き合い始めた恋人感覚で相対できる。
お互い、少し戸惑いつつも、相手が喜ぶことをしたい。
一緒にいたい。
そう思える相手であることを実感しながら週末婚を進めていく姿には、読んでいてニヤニヤさせられます。
「焼いてるふたり」 1巻 ハナツカシオリ/講談社より 引用
二人の関係がどう進んでいくのか。
さすがに夫婦となって、ずっとこのままの関係でいられても、と思う所はありますが。
ゆっくりとでも、関係性が進んでいって欲しいですね。