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SF ミステリー 書評

【ブックレビュー】孤島の来訪者(著:方丈貴恵)

更新日:

【作品情報】
 作品名:孤島の来訪者
 著者:方丈 貴恵
 ページ数:352
 ジャンル:ミステリー、SF
 出版社:東京創元社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 設定を活かした本格推理度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : SF特殊設定ミステリとか受け入れられる人

■作品について

謀殺された幼馴染の復讐を誓い、ターゲットに近づくためテレビ番組制作会社のADとなった竜泉佑樹。
彼は標的の三名とともに無人島でのロケに参加していた。
訪れたのは、45年前に島民全員が惨殺されたという曰くのある孤島。
撮影の一方で復讐計画を進めようとした佑樹だったが、あろうことか、自ら手を下す前にターゲットの一人が殺されてしまう。
しかも、犯行には人ではない何かが絡み、その何かは残る撮影メンバーに紛れ込んでしまう。

謎の殺人鬼から身を守りつつ、復讐を果たすことはできるのか。

■良かった点

『時空旅行者の砂時計』によって描かれた“竜泉家の一族”シリーズ第二弾。
とはいっても、前作を読んでいなくても全く問題はありません。
完全に独立した作品となっています。

幼馴染の死には、三人の男がかかわっていた。
主人公の佑樹は復讐を果たすため、テレビ番組制作会社のADとなる。
この辺は、竜泉家という設定をいかしている。
そう簡単に、都合よくターゲットの懐に潜りこんではいけないですからね。

テレビ撮影のために向かった孤島、迎えの船が来るのは数日後、非常にわかりやすいクローズドサークル。
そこで発生する殺人事件。
本来は佑樹が復讐として殺すはずが、謎の殺人鬼によってターゲットが殺されてしまう。
自分の手で復讐を果たしたい佑樹は、殺人鬼からターゲットを含むメンバーを守りつつ、復讐を果たそうとするわけですが。

この殺人鬼というのな、人ならぬ、異世界からやってきた謎の生命体という、いわゆる特殊設定のミステリー。
異世界の生命体なんて、そんなんだしたら何でもありじゃないか!?
というわけではない。
ちゃんと、その生命体に出来る事、できない事が明示され、その設定の中で果たしてどのようなトリックで殺人をしたのか。
また、謎の生命体は登場人物の誰かに擬態していおり、果たして誰に擬態しているのか。
という所を解き明かしていく。

色々と設定が出されるので、それを見て解き明かしていくパズルみたいなもの。
説明されると、ああなるほどと分かるけれど、なかなかそうはいかない。
挑みたい人は設定を読み込んで理解しないと難しいでしょう。
そこまでしたくない、あるいは慣れていない人は、普通に解答を読んで楽しむのでも良いと思います。

SF設定をうまいこと活かし、謎解きも二転三転して楽しませてくれます。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

特殊設定ミステリというのを受け入れられるかどうか、かな。
あとは、全般的に緊張感がイマイチ感じられない展開だったので、没入感は個人的には低かったかも。

 

 

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