【作品情報】
作品名:陰キャだった俺の青春リベンジ6 天使すぎるあの娘と歩むReライフ
著者:慶野 由志
ページ数:360
ジャンル:エンタメ
出版社:KADOKAWA
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
ハッピーエンド度 : ★★★★★★★★★☆
こういう人におススメ! : シリーズを読んできた人
タイムリープで高校二年生に戻った元社畜・新浜心一郎。
家族関係、勉学、学校生活。社畜力全開で取り組んだ二度目の青春はなにもかも充実していた。
何より一番の変化は憧れの美少女・春華と親しくなったこと。
誕生日パーティの月明かりの下、新浜に心からの感謝を告げた春華は突如その場で倒れこんだ。
原因不明の抜け殻のようになった春華は、うわごとでこの時代にはないはずの「スマホ」という単語を口にして――
新浜は春華を助けるため、あのブラックな未来へと戻る決意をする。
どんな困難もどんな運命も、必ず乗り越えてハッピーエンドを勝ち取ってみせる。
タイムリープ青春ラブコメ堂々完結!
学生時代にタイムリープしての青春リベンジラブコメ作品もこの6巻で完結です。
タイムリープ系は、やり直してうまくいっちゃった後はもう出来ることが少なくなってきます。
以前の失敗や、タイムリープ前に培った知識を活かして、かつての失敗や挫折を乗り越えていくのがみそなわけで。
本作は1巻でそこはもうある程度こなしちゃっているわけで、そうなるとあとは普通のラブコメに近づいていく。
もちろん、ブラック会社での社畜時代の経験、知識を活かしている、ってのはありますけれど、弱くはなる。
だから、ここいらで完結させるので良かったでしょう。
そして最終巻で新たな試練が待ち受ける。
春華が倒れ、抜け殻のような状態になってしまう。
その状態の真因を潰すため、心一郎は再びブラックな未来へと戻ることに・・・
タイムリープに関して、なぜタイムリープしたのか、という理由付けを改めてしているのがこの6巻。
ただ単に心一郎の人生をやり直すためにタイムリープが発生したわけではない。
そしてその真の理由のために心一郎がタイムリープをしていることが分かる。
なるほどね、そういう形で終わりに持っていきましたか。
なぜタイムリープしたかとかはあまり描かれないものもあると思うが、きちんとそこを明確にしてきたという点は評価か。
ハッピーエンドが見えているので、試練があっても大丈夫だろうと読み進められる。
ただタイムリープして幸せになって終わりではなく、本来はバッドエンドだったブラック会社の未来の世界すらも変えて終わる。
そうしないと真のハッピーエンドにはつながらない。
それを見せてくれたのは良かった。
主人公もヒロインも、その友人達もいいやつ過ぎるってのはありますが、そこで嫌な姿を描いても意味ないので良いでしょう。
大団円ではないでしょうか。
完結と言いつつ、おまけの7巻が出るらしいですよ。