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【ブックレビュー】ALTDEUS:Beyond Chronos Decoding the Erudite(著:小山恭平、柏倉晴樹、カミツキレイニー、高島雄哉)

更新日:

【作品情報】
 作品名:ALTDEUS:Beyond Chronos Decoding the Erudite
 著者:小山 恭平 (著), 柏倉 晴樹 (著), カミツキレイニー (著), 高島 雄哉 (著)
 ページ数:448
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 ゲーム未プレイでも物語を楽しめる度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 近未来SF小説好き

■作品について

未来の地球を舞台に、超巨大生物メテオラによって地下都市へ退却させられた人類の防衛戦を描いたVRゲーム『ALTDEUS』
そのゲームのスピンオフノベライズ作品。
全身を義体化し200年以上の時を生きるマッドサイエンティスト・ジュリィが観測した人間たちの物語。
初めてメテオラが襲来した日の記録
地下都市における軋轢
人型都市防衛兵器の発明
ジュリィ自身の過去

全4篇を収録。

■良かった点

VRゲーム『ALTDEUS』
その作品の公式スピンオフということだけれども、ゲーム未プレイでも一つの作品として十分に楽しめる出来。
もちろん、ゲームをプレイしていた方がより楽しめるのだろうけれど。

4つの物語が収録されており、それぞれ年代順に進み、なおかつ作者が全部別というもの。
だけど全体を通して違和感なく、一つの『ALTDEUS』という作品を作り上げている。

最初の一編でで、超巨大生物メテオラによって地上が壊滅していき、地下都市に人類が逃げざるをえなくなるところを描ている。
この最初の一編が、おそらく一番飲み込み辛いかもしれない。
なんの説明もなくいきなりメテオラが出現、こいつ何? どこからきたの? なんなん? という情報が全くないから。
でも、そういうもの襲来したんだよということさえ受け入れれば、その後の話は全てメテオラ襲撃後の地下都市における人類の話として入り込んでいける。

物語を通して描かれるのは、謎多い天才科学者ジュリィについて。
全身を義体化し生き続けることで、メテオラ襲撃から地下都市の発展、メテオラとの攻防など、ずっと彼女は体験し続ける。
4つの異なる時代を、異なる人たちの目線でその時代を、そしてジュリィ博士を見ることで、どのような変遷を辿ってきたのかと想像の羽を広げることが出来る。
どの時代を見ても、ジュリィ博士の強烈なキャラクターには惹きつけられるものがある。

ジュリィはずっと生き続けているけれど、世捨て人でもなんでもなくむしろ積極的に地下世界に関わっている。
その中で、関与した人たちの行動とか考え方にも影響を実は受けていたり、色々と変化せざるをえないところがあったり、そういうところもまた魅力に感じる。
芯は同じなんだけど、時代が違うとまた違うジュリィ博士が存在する。
当たり前っちゃ当たり前なんだけど、変わらない部分と変わった部分のバランスというかが良い塩梅なのだと思う。

4人の作家による連作となるが、内容やその筆致に違和感がないというのもまた大きいか。
連続しているだけに、一つ話が終わって次の話が全然違う空気や文体だと違和感が出そうだが、そういうのもなかった。
原作を4人がきちんと同じレベル、同じ視点で理解し、その上で作られたのだなと思わされる作品でした。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

自分はゲーム未プレイですが、ゲームプレイすると何か変わるのかな?
ちょっとゲームプレイする予定がないので、そこが分からないのが残念。

 

 

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