こんにちは、神門です。
『姉を好きなお姉さんと』が3巻で完結しました!
ということで、今回はこちら!
作品情報
作品名 | 姉を好きなお姉さんと |
著者 | 真くん |
出版社 | 芳文社 |
紹介対象の巻 | 3巻 |
ジャンル | 同居系百合コメディ |
作品の感想
とにかく男運の悪いOL・日代きのめ。
きのめが出会ったのが、きのめのお姉さんのことが大好きな水城あけび。
あけびと同居することになって、きのめとあけびの双方が色々とかわっていきます。
というか、きのめがあけびの世話を焼き、でもあけびもまたきのめを守りと、この二人のバランスが絶妙に良い感じですね。
きのめときたら、あけびとあけびママの間をとりもったり。
人様の家族の間に入り込んじゃうとは、なんたる有能さよ。
いや、有能とは違うのかな。
ハイパーなんでもできる人のあけびだけど、人間関係はなかなかうまくいかない。
それは、その性格によるところも多いでしょう。
そこを取り持つのが、自分以外の人のことを色々と思うきのめ。
きのめ自身、厄介な体質をもって色々と周囲のことを気にするようになってしまったのでしょうか。
だからこそ、他の人に目が回る。
一方で、自分自身のことを大切にしないわけではないけれど、周りを先にしてしまうきのめ。
そんなきのめ自身のことを気にかけて、見てあげて、直球で切り込むあけび。
そういった、互いを補い合うところがよいのでしょう。
「姉を好きなお姉さんと」 3巻 真くん/芳文社より 引用
あけびがあけびママと和解したことで、自分があけびと一緒に住んでいることが邪魔になっているのではないかと悩むきのめ。
出て行った方がいいのだろうか。
自分はあけびと一緒にいたいけれど、あけびの為を考えれば・・・
と、あけびにいうわけでもなく一人で悶々と悩み続けるきのめ。
この時点で、あけびの気持ちや思いなどを考えず、自分だけの思いの沼にはまってしまっているわけですが、それもきのめの優しさ故。
じぶんがあけびと居たいと思うのは自分勝手、自分だけの思い、あけびのことを考えられていない。
きのめに言い寄ってきた、きのめのことをいいように勝手に考えているクソ男と同じだと思う。
過去の経験が、きのめにそう思わせる。
あけびはどう思っているのかを聞けばよい、それが分かっていても聞くことが出来ないのが、きのめの弱さであり優しさ。
良い子なんよ、本当に・・・
「姉を好きなお姉さんと」 3巻 真くん/芳文社より 引用
きのめが思い悩んでいるとき、あけびさんはというと・・・
あけびさんはあけびさんです。
もうね、さっさとあけびに本心を聞けばよいのに、と思うけれど、それができないんだろうなぁ。
怖いんだろうなぁ。
自分がいらないと言われるのが。
自分は求めているのに、相手から求められていないかもしれないと思うと、怖くなる。聞けなくなる。
だけど、色々あって、お互いの思いを吐き出し合って。
同居は無事に継続!
というか、お互いがお互いを欲していることが分かって。
良かったね、きのめちゃん。
そうして、「妹さん」から「きのめちゃん」になって。
なんでしょう。
百合というか、百合なんだけど、ゆりゆりしていない百合。
二人の関係がこの先、どうなるかというのは想像に任せるしかないけれど。
お互いが相手を必ず幸せにする、そう思い合っているのだから、幸せになるに間違いありません。
「姉を好きなお姉さんと」 3巻 真くん/芳文社より 引用
3巻という短いものではありますが、お互いの関係性も含めてきれいにまとまったと思います。
二人のイチャイチャ(?)をもっと読みたい!
とは思うものの、良い終わりでした!