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ミステリー 書評

【ブックレビュー】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック(著:鴨崎暖炉)

更新日:

【作品情報】
 作品名:密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック
 著者:鴨崎 暖炉
 ページ数:411ページ
 ジャンル:ミステリ―
 出版社:宝島社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 密室トリック度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : ライトノベルチックなミステリ―でも好き

■作品について

「密室の不解証明は、現場の不在証明と同等の価値がある」との判例により、現場が密室である限りは無罪であることが担保された日本では、密室殺人事件が激増していた。
そんななか著名なミステリー作家が遺したホテル「雪白館」で、密室殺人が起きた。
館に通じる唯一の橋が落とされ、孤立した状況で凶行が繰り返される。
現場はいずれも密室、死体の傍らには奇妙なトランプが残されていて――。

■良かった点

アリバイがあるから殺人犯ではない。
それと同じ理由が、密室殺人にも適用された世界。
即ち、密室で殺人を行えたと証明できないので犯人ではない。
それ故に、密室殺人事件が激増した架空の日本。
ある意味、まずここで設定勝ちという部分がある。

そして、そんな世界だからこそ用意された密室殺人の舞台。
クローズドサークルとなった「雪白館」で発生する複数の密室殺人事件。
そこに挑むは、高校生のホームズ&ワトソンのコンビ。

設定もそうだけど、物語もこれは完全にライトノベルなテイスト。
というか、物語性とかはない。
まずは密室殺人ありき、密室殺人とそのトリックが先にあり、そのために物語を作ったという感じ。
館の由来とか、登場人物の裏とか、殺人の動機とか、そういうのはなんというか取ってつけたような感じで頭に残らない。
殺人事件が発生しても、登場人物たちの反応も非常に軽い。
そういったところを描くのではなく、あくまで発生した密室殺人の謎を解くことに注力しているからだろう。
物語としてはクローズとサークルの緊迫感はなく、淡々と進んで淡々と密室殺人が起きて淡々と解決していく、という感じ。
まあ、読み進めやすいと言えばそうなのかもしれない。

肝心の密室トリックは、図解があるので理解はしやすいかと(文章だけだと分かりづらいかも)
トリック自体は滅茶苦茶凄い!
という感じではないが考えられている。

殺人は発生しても血なまぐさくないので、パズルを解くくらいの勢いで密室トリックに挑戦してみるのもありかもしれません。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

ラノベミステリーなので、その辺を受け入れられるかどうか。
あと最後の、今までに分類されていない新しい密室トリックと言っていたやつ。
そうか・・・?


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