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ミステリー 書評

【ブックレビュー】死神と天使の円舞曲(著:知念実希人)

更新日:

【作品情報】
 作品名:死神と天使の円舞曲
 著者:知念 実希人
 ページ数:332
 ジャンル:ミステリ―
 出版社:光文社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 犬と猫の可愛さ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 犬や猫が好き。ファンタジーなミステリもいける

■作品について

黒猫のクロは、今まさに自殺しようとする料理人に出会う。
婚約者に拒絶され、さらにその彼女を喪い、絶望の淵に追い詰められたのだ。
一方、ゴールデンレトリバーのレオもまた、新たな「未練」を解決しようと動き出した。
「人魂」の噂が飛び交い、不審火事件が続く街で、何が起きているのか。
すべての謎が一つに繋がったとき、シリーズ最大のピンチが2匹に迫る――。

■良かった点

『優しい死神の飼い方』
『黒猫の小夜曲』

に続くシリーズ第三弾。
今作では、前2作に出てくるレオとクロが双方とも事件に乗り出し、協力して解決に向かう。

愛する女性を失い絶望し、自ら命を断とうとした青年。
そしてその女性もまた、苦しみ絶望の淵に。

青年をクロが。
女性をレオが、魂の救済をする。
だけど、それだけでは終わらない。
二人の救済の裏にある事件の解決を巡って、レオとクロが共闘する。
パソコンまで駆使してデジタルの情報を活用するクロ。
犬としての嗅覚や行動力を如何なく発揮するレオ。
それぞれが得意なところでお互いを補い合い、進んでいく。
犬、猫、お互いの立場から自分自身や相手のことをどう考えているか。
みたいなところも含めて、ちょいとユーモラスに描かれるのは本作ならでは。

読みやすいタッチでさらっと読める、そういう作品ですね。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

正直、シリーズの中では1作目が一番よく、2、3と落ちていっている、と個人的には感じる。
ミステリ―ではあるけれど、ファンタジーでもあるので、ミステリーに期待しすぎるとNG。
まあ、シリーズもので読んできている人なら分かっているとは思いますが。

 

 

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