書評と主にマリア様がみてるの二次創作(旧:よしのXブレード)

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【マリみてSS(蔦子×祐麒)】レンズの中のペルシャ・ブルー <後編>

更新日:

 

~ レンズの中のペルシャ・ブルー ~
<後編>

 

 

 買い物は、一時間ほどで終了した。とはいっても、何かを購入したというわけではない。今日のところはとりあえず実物を見て、触って、値段を調べて、気になった機種のパンフレットをもらったところで終了した。
 現場にいると、店員さんの説明だとか見た目とかに惑わされてしまうから、家に帰って冷静な状態になってからもう一度熟慮をして選ぶとのことらしい。なかなかに、しっかりした考えである。まあ、決して安い買い物ではないから、それくらい慎重になって選ぶくらいがちょうどいいのかもしれない。
 私もあれこれと説明をしたが、特別にどれかをおすすめするということはしなかった。おそらく私とではカメラを使用する目的が異なるだろうし、どうしても自分の趣味が入ってしまうだろうから。
 買い物はつつがなく終了した。特にこれといったイベントもアクシデントも無く、色っぽいこともなく健康的に。
 今は近くのファーストフードで少し空腹になった分を補っているところ。雑多で騒がしいファーストフード店内では妙な雰囲気になりようもないだろう。今も、アップルパイとフィッシュサンドを食べ、シェイクを飲みながら学校でのどうでもいいような事を話題にしていた。
 正直、私は彼と二人きりで出かけることを少し恐れていた。年頃の男女が一緒に出かけるのだし、お互いに昔なじみでよく知り合っているという間柄でもない。意識しないほうがおかしいだろう。
 では、なぜ今日の約束をOKしたのだろうか。自分自身に色々と問いかけてみたが、明確な答えが返ってくることはなかった。強いて言うならば、断る理由がなかったから。
 しかし心配していたことは杞憂に終わりそうだった。この調子なら、ごく普通の友人といった感じのまま帰途につけるだろう。ちょっとばかり安心しながらシェイクのストローに口をつける。
「――そういえば、蔦子さん」
「ん」
「今日の髪型、とっても可愛いね」
「っ?!!」
「洋服ともあっていて、可愛くてよく似合っていると思う」
「――ぶはっ!!」
 最初の一言はなんとか耐えられたけれど、追い討ちをかけるような次の言葉には耐えることができず、私は含んでいたシェイクを軽く噴き出して咳き込んだ。手で抑えてなんとか被害は最小限にしたが、むせたせいか気管に入ったせいか、しばらく咳が出る。ようやく落ち着いて、ハンカチで口元を拭って目の前の彼をまじまじと見つめる。
「ご、ごめん、大丈夫?」
「え、ええ。でも、ちょっとびっくりして」
「ホント、ごめん。本当は会った時に言った方が良かったんだろうけれど、こういうの初めてだったから、うっかり遅くなっちゃって」
「…………はぁ?」
「いや、だからって、別に今さらお世辞を言ったというわけじゃないよ!本当によく似合っているって思ったんだから!」
 うわぁ。
 なんだ、この目の前の天然な人は。どうも、待ち合わせで最初に会った時に髪型とか服装のことに話題を持っていかなかったことを謝っているらしい。そりゃまあ、外で男の子に会うということで、それなりの身だしなみには整えてきたけれど。
 こう正面きって力説されてしまうと、受けるこちらとしても正直、恥しいというか、心の準備が出来ていない隙を付かれて言われたものだから、思わず頬が熱くなってしまったりして。
「あ、うん……ありがと」
 などと芸も無い言葉を、照れてうつむいて額にかかる髪の毛を撫でながら小声で言うことしかできなくて。
 まずい、なんか心配していた妙な空気が出てきたというか、一気に変な雰囲気になってしまった。自分が、中に取り込まれてしまったのが分かる。
「本当に、その……」
「あ、うん……」
 結局その後は、騒々しいファーストフードの中で私たち二人の席だけがどこかぎこちない、不自然な空気に包まれ、そしてそれは帰り道、駅で互いの家への道のりで別れるところまで続いたのであった。

 

 家に着き、自室に戻ると私はぐったりとしてベッドに座り込んだ。途中までは普通だったのに、ファーストフードでのあの瞬間以降だけで疲労度は一気に増加した。
「ふぅぅ」
 眼鏡を外して枕の横に置き、後ろで留めていた髪の毛を解いて手で梳いていつもの髪型に戻す。
「しまったなぁ……」
 ベッドに体を倒し、天井を見る。
 眼鏡を外した今の私の目では、のっぺりとした天井ですらぼやけて見えるけれど。

 そんな中、彼の姿だけはなぜか鮮明に脳裏に浮かび上がるのであった。

 

「―――不覚」
 私はがっくりと机に突っ伏した。
「なんか、視線を感じる気はしていたのよね」
 私を生温い目で見ている、三対の瞳。
 普段、シャッターチャンスを狙って、色々な生徒の姿を追いかけることはあるけれど、自身が追われる立場になるなんてことなかったから、油断があったのかもしれない。
 机の上には、逃れようのない事実を切り取った写真が数枚。
「蔦子さん、可愛いね~」
「うん、うん。服装も可愛いけど」
「恋する少女という表情がさらにいいですね」
「ちょっと、あまりいい加減なこと言わないでちょうだい」
 体を起こし、私は由乃さん、祐巳さん、真美さんの顔を順にねめつけた。しかし、揺ぎ無い事実をつかんでいるせいか、三人はひるんだ様子も見せず、むしろ楽しそうに見つめてくるばかり。
 ちなみにここは写真部の部室。
「だから、カメラを買うっていうから買い物につきあっただけだってば」
「それにしては蔦子さん、オシャレしてたよね」
「変な格好していくわけにもいかないでしょう」
「なんといおうがデートよね、デート」
「お二人はどこまで進んでいるのでしょうか。告白はどちらから?ご両親にご挨拶は?」
 半分はふざけているのだろうけれど、半分は本気でいるところがなんとも厄介だ。
「残念ながら、電気屋を出た後の姿を見失ってしまったのだけど。あの後お二人は、どちらへ行かれたのでしょうか?」
「別に。ただお茶して帰っただけよ」
「あら、聞きました真美さん」
「ええ、聞きましたわ由乃さん。お茶ですって。きっとそこで愛を語らったのでは」
「きっとそうね。そうに違いないわ」
 ノリにのっている二人。さすがに祐巳さんは自分の実の弟が話しのネタになっているとあって、微妙な表情をして私のことを見つめている。
 私はため息をつきつつ、いい加減にこの茶番劇を終わらせようと思った。
「あのね、ふざけるのもそろそろにしてくださる?私たちは別にそんなことは……」
 と、言いかけたところで。
 不意に、ファーストフードでの彼の言葉が蘇ってきた。

『今日の髪型、とっても可愛いね』

『洋服も可愛くてとてもよく似合っている』

 ……って、何故に今、この瞬間、思い出すか?!

 慌てて打ち消そうとしたものの時すでに遅く。
「あれ、蔦子さん、顔が真っ赤?」
「ち、違っ、これは」
「うそっ、まさか、本当だったの?!」
「だから、違うんだってばっ」
 言い繕おうとすればするほど、深みにはまっていくような気がする。なんとか自身の熱を冷まそうとするが、全く持って体はゆうことをきいてくれない。これじゃあ、いつもクールな蔦子さんらしくもないではないか。
「ゆ、祐麒ったら、蔦子さんに何をしたの?」
「な、何もしてないから」
「だって、蔦子さんがそんなに真っ赤になるなんて」
「あー、だからもー、これは違うんだってば!」
 拉致があかなくなった。というより、これ以上この場にとどまっていると更にドツボにはまっていきそうで、私は椅子を弾き飛ばす勢いで立ち上がり、驚き固まっている三人を尻目に、一目散に部室から外に出て駆け出した。
「あ、逃げた!」
「待って蔦子さん!リリアンかわら版の号外は是非、蔦子さんのインタビューで!」
「祐麒、家に帰ったら締めてやるんだから~」
 三人の声が後ろから聞こえてくるけれど、全て無視。そりゃもう、スカートのプリーツは乱し、セーラーカラーをばっさばっさとひるがえしながら走り、私は一目散に帰宅したのであった。

 

 三人の前で大失敗を犯した日から、その週の残りは辛かった。授業の合間、お昼休み、放課後と、少し時間が空くと三人は話を聞きだそうと詰め寄ってくるのだから。同じクラスというのが災いして、逃げ出すというのも結構むずかしく、のらりくらりとかわすのに精一杯であった。
 幸い、彼のほうも祐巳さんの追及に負けることなく、変なことを口走っていたりはしないようだ。(この辺は、事前にメールで連絡しておいたというのもあるだろう)
 また、三人とも他の人に漏らすようなこともなく、また真美さんもいきなり新聞の記事にするようなこともなかったので、他の人から問われるようなことがないのが救いでもあった。
 で、そんな調子だった一週間もようやく土曜の今日で終わりになるわけで。本来なら部活をしている生徒達の一こまをレンズにおさめるべく、校庭やら校内やらを徘徊してまわりたいところなのだが、さっさと学園を後にする。
 もちろん、いまだにしつこく追求してくる三人から逃れるためであったが、今日は他にも理由があった。
 私はバスに乗っていつもどおりの道を通って帰った……わけではなかった。駅に出ると、また別のバスに乗って移動する。普段なら電車を乗り継いで帰るのだが、それでは目的地に辿り着けないから。
 バスに揺られること十数分、目的のバス停で降りて歩くこと数分。
 小さな、小さな公園に着いた。
 まだ夏の面影を残す陽射しが降り注ぐ中、公園には誰一人いなかった。最近では、子供も外で遊ぶことが少なくなったのか、それとも小さな公園だからか。
 とりあえず私は公園内に一つだけぽつんと置かれたベンチに腰掛けることにした。ちょっとばかり暑いが、後ろに立っている木のおかげで微妙に影が出来ているので耐えられないほどではない。
 腕時計を見る。
 約束の時間を五分ほど過ぎているが、まだ待ち人の姿は見えなかった。あまり制服姿で外をうろうろしたくないから、早く来て欲しい。リリアンの制服というのは、今の世の中では何かと目立ちやすいから。
 更に、五分ほどが過ぎただろうか。
 目に映る景色に変わるところはない。途中で一人、買い物帰りの主婦らしい人が通り過ぎるのが目の端に映ったくらい。
 空は青く雲は白く、でも蝉の鳴き声は随分と大人しくなってきている。こうして外に出ていても、暑いけれども汗が流れ落ちてくるほどではない。
 手持ち無沙汰だったので、カメラを取り出してファインダーをのぞいて周囲を見る。何の変哲もない公園、何の変哲もない青空、何の変哲もない光景。特に私を惹き付けるようなものもなく、私はカメラをしまった。

 もう五分ほどして、ようやく彼は姿を現した。
 息せききってやってきたのは、バス停から走ってきたせいだろうか。流れ落ちる汗を拭うのももどかしく私の前まで駆けてくると、がばりと頭を下げる。
「ご、ごめん、こっちから呼んでおいて遅れて」
「本当ね、レディを待たせるなんて」
「えー、返す言葉もないです」
「ふふ、冗談よ」
 まだ息も荒い彼の困った顔を見て、私は苦笑しながら立ち上がり軽くスカートの裾をなおす。
「でも、お詫びに……何か冷たい飲み物でも奢ってくれる?」
 ハンカチを差し出しながら、私は片目を瞑った。

 

 購入した清涼飲料水を、祐麒くんはほとんど一息で飲み干した。私はまだ手にした缶の十分の一も飲んでいないだろうに。
 手にした空き缶をぶらぶらとさせながら、手持ち無沙汰にしている祐麒くん。私が飲み終わるのを待っているのだろうか。となると時間がかかりそうなので、こちらからまず切り出すことにした。
「それで、今日のご用向きは?」
「え、ああ」
 頷いたものの、何から口にしたらよいのか迷うような様子で、とりあえず間をもたすかのように空き缶をゴミ捨て場に置きに歩いてゆく。
 カラン、という乾いた音が静かな公園の中で優しく響く。
「ええと……ああ、そうそう。色々考えたんだけどさ、買うやつ決めたんだ、デジカメ。やっぱり、最初に目をつけたF社の」
「ああ、あれ。いいんじゃないかしら」
 缶に一口、口をつける。
 しっとりと汗をかいた缶の冷たさが指に気持ちいい。
「呼び出してまで言いたいのは、そのことかしら」
 首を傾ける。
 太陽の光がメガネのレンズに反射して、光ったような気がした。
「いや……」
 口ごもる。
 きっと、色々と考えてきたのだろう。だけれども、いざ私を目の前にして、考えてきたことがどこかに飛んでいってしまったのか。
 それにしても、私は何て嫌な性格をしているのだろう。彼の態度から、彼の表情から、彼の仕種から、これから何を言おうとしているかなんとなく予測している。そしてきっと、その想像は間違っていないだろう。
 でも私は、聞いてもきっと―――
「蔦子さん」
 ようやく心を決めたのか、少し上気した顔をしながらも、まっすぐに私のことを見つめながら口を開いた。
 私は飲みかけのジュースの缶を水飲み場の上に置いて、手を後ろで組み彼の姿を視界にとらえる。
「この前だけじゃなく、これからも、誘っていいかな」
 私はただ無言で、彼の瞳を見る。
「もっと、蔦子さんと色々なところにいって、これからもずっと、蔦子さんと一緒にいたいんだ」
 真正面から、飾ることのない気持ちがぶつかってくる。
「そして今度は、俺のカメラで蔦子さんの姿を撮りたい。蔦子さんと……あと蔦子さんと俺の二人の写真をずっと撮っていきたいんだ」
 これはちょっと、想定外の台詞。こんなこっ恥しい台詞を正面きって堂々と言ってくるとは、やっぱり天然さんは侮りがたい。心構えをしていなかったら、前みたいに動揺していたかもしれない。
「蔦子さん。俺と、つきあってください」
 まるで爽やかな風のように、彼は告白をした。
 ……そうだ、私はこうなることが分かっていた。なのに、それを避けようともせず、ここまで引きずってしまった。
 一度、うつむいて見えないように軽く深呼吸をする。もしも、予想通りに今の展開となったら言うつもりだった台詞を心の中で反芻する。
 顔を上げて、彼のことを見てみると、緊張で表情も身体も強張っているのが分かった。申し訳ないけれど、少し自分の緊張が解ける。

「……ごめんなさい。あなたの気持ちにはこたえられないわ」
「えっ……」
 瞬間、顔つきが変わる。
 でも、心動かされてはいけない。最初から決めていたのだ。まだ始まってもいない今なら、きっと傷も浅いはずだと勝手に信じて。
「ごめんなさい」
 手を組み、深々と頭を下げる。
 ゆっくりと顔を上げると、やっぱり悲しそうな瞳が私を見つめていて、胸が痛む。
「あの、別にあなたのことが嫌いとかいうわけじゃないの」
 余計なことを口走る。
 例え何をどう繕ったところで、私が彼をフるということに変わりはないというのに。なんという偽善者振りなのか。
 傍らに置いてあったジュースの缶を手に取ると、残りを一気に飲み干す。すでに生温くなっていたが、乾いた喉を潤すには十分だった。
 空になった缶を両手で包み込むようにして持ち、空き缶入れに向かってゆっくりと足を踏み出す。途中、彼とすれ違い、だけど何もいわずに缶を捨てる。背中に向けられている視線が痛いほどに感じられる。
 上半身だけ軽く捻って振り返る。
 揺れる髪が頬を撫でる。
「今は私、これで手一杯だから」
 鞄から取り出して見せたのは、我が愛機。
 高校に進学すると同時に、お祝いとして両親から買ってもらったもの。
「今だからこそ撮れるもの、今でないと撮れないものを私はずっと追いかけている。レンズを通して切り抜く一瞬に、私は魅入られている。私の両手はカメラでふさがっているの」
 だから、あなたの気持ちにはこたえられない。きっと私はあなたのことをないがしろにしてしまう。
 言い訳だということは、分かっている。たとえどう上手く言ったとしても、彼を拒絶することは事実なのだから。
 きっともう、これで会うことはないだろう。
「……そう、なんだ」
 彼の声に、私は頷く。
 これ以上、言うべきことはない。背を向けて帰ろうとした、そのとき―――

「そう、かぁ……良かったぁ」
「…………はぁ?!」
 思いも寄らない言葉が耳に届いた。
 聞き間違いではないかと、驚きながら今度は身体ごと振り返ってみてみると、胸を撫で下ろしてほっとしたように笑っている彼の人がいた。
「あの、なんで」
 なぜ、笑っていられるのか。私は今、あなたの告白を拒絶したというのに。
「だって、俺のことを嫌いだから断るってわけじゃないでしょう」
「そ、そりゃ、そうは言ったけれど」
「蔦子さんのカメラに対する情熱というか、愛情というかは多少なりとも分かっているつもりだったし、そんなすぐに上手くいくとも思ってなかったというか……いや、そりゃ少しは期待していたけれど」
 混乱する。
 こんな展開は、まったく考えもしなかった。
 私の混乱をよそに、彼は一人、続ける。
「もちろん、残念だったけど……希望がないわけじゃない。カメラと同じくらい、俺の方を向いてもらえるように頑張るだけだよ。簡単に諦めるくらいなら、最初から告白なんてしないから」
「あ、あなたは……」
「両手がふさがっているならば、せめて片方の手は、俺の手を取ってもらえるようになってみせるよ」
 一点の曇りもない笑顔で、朗らかに宣言する。
 私はただただ、絶句する。
 彼の強さに、そして自分自身の甘さに。
「…………まったく、もう」
 しばらくして、私は苦笑しながら一つ息を吐き出した。完全に、負けたとしかいいようがない。
「あのね、言っておくけれど」
「ん?」
「私のカメラと同等になろうなんて、相当頑張らないと、無理よ?」
「分かっている、つもり。うん」
 気合を入れる彼を見て、もはや笑うしかない。
「さて、と。じゃあ帰りましょうか」
 沈んでいた気持ちはどこかへいってしまった。私は思いもかけないほど、すがすがしい足取りで歩き出す。
「―――ねえ、そういえば」
「ん、なに?」
「私の写真を撮りたいって……ひょっとして、それヌード?」
「えっ?!なっ、なななななんっ」
 悪戯っぽく笑いながら聞くと、途端に彼は顔を真っ赤にした。
「うわっ、やーらしー」
 ちょっとばかり、仕返し。
「ち、違うよ。俺はただ蔦子さんの写真を」
「ふふ、駄目よ。私は撮られるより、撮る方がずっと好きなのだから」
 手にしたカメラを掲げ、目元まで持ってくると。

 ―――ああ、なんでだろう。

 何もない、ただの小さな公園。

 彼方にたなびく飛行機雲と、夏空。

 ちょっと前に、ファインダーから見た景色と何一つ変わっていないはずなのに。

 

 今、レンズの中に映る空はこんなにも――――

 

 

おしまい

 

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