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ミステリー 書評

【ブックレビュー】101教室(著:似鳥 鶏)

更新日:

【作品情報】
 作品名:101教室
 著者:似鳥 鶏
 ページ数:385ページ
 ジャンル:ミステリー
 出版社:河出書房新社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 はらはらする度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : えげつないけど面白いのが好き

 

■作品について

カリスマ教育者の創成した全寮制の学園。
高い進学実績を誇り、ひきこもりや反抗心といった「問題児」も治るというその学園で起こった生徒の死亡事件。
それは自然死だったのか事故だったのか。
閉ざされた学園の内幕には何があるのか。
学校という閉鎖空間に迫るダーク・サスペンス。

■良かった点

とにかくグイグイと読ませる。
学園ものというのは、多くの人が学校に通っていたことがあるだろうから読むのに入りやすい。
その中で、高い進学実績はともかく、ひきこもりや、いわゆる親に逆らうようなちょっと問題のある子も学園に入れば直る、素直になるというこの時点で怪しい。
どんなことが学園内で行われているのだろうと、なんとなく方向性の想像はできるけれど、いざ読むとその想像を上回る学園内の規律やルールがエグい。

重苦しく、息苦しいのに、文章は読みやすいから、先へ先へと読み進められてしまう。
学園の秘密を探る者、学園の内部で疑問を持って動く生徒、そして学園で当たり前のように指導している教師と学園によって指導された生徒達。
それぞれの思いと行動が絡み合い、最悪の結末に向かっていくと思う中で、最後に少し救いがあるので耐えられる。
が、それでもラストとか読むと決して読後感は良くない。

いわゆる、「後味が悪い系」の作品であるが、それでも面白く読み進めてしまうんだよなぁ。

フィクションの話だと分かっているのだけれど、その反面、現実にもこういう学校ってどこかにあるのではないか? そう思わせられる。
お子さんを持つ方は、学校選びの際にはご注意いただいた方が良いかもしれない(苦笑)
気分悪くなるくらい酷いんだけど、それってリアリティを感じさせられているってことでもあるはず。ただ重ねて言いますが、それでも先が気になって一気に読ませられてしまう作品。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

これはもう、こういう作品だから。
もっと爽やかにとか、明るくハッピーエンドにとか言っても仕方ないこと。

 

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