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ファンタジー 書評

【ブックレビュー】利き蜜師物語 銀蜂の目覚め(著:小林 栗奈)

更新日:

【作品情報】
 作品名:利き蜜師物語 銀蜂の目覚め
 著者:小林 栗奈
 ページ数:251ページ
 ジャンル:ファンタジー
 出版社:産業編集センター

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 これぞファンタジー : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 優しくなれるファンタジー好き

 

■作品について

蜂蜜の専門家であり術師である利き蜜師・仙道、そして仙道の弟子であるまゆ。
おだやかな片田舎のカガミノで暮らしていた二人。
利き蜜師にとって蜜蜂はとても大切な仲間であり相棒でもあるのだが、そんなある日、迷い込んできた銀蜂に気が付いたことで緩やかだった二人の村での生活に変化が訪れる。
村を出る仙道とまゆ。
そして、まゆに秘められた利き蜜師としての力とは?

■良かった点

なんといっても「利き蜜師」という職業というか設定というかが変わっていて惹きつけられる。
この世界において「利き蜜師」は立派な職であり、むしろ多くの人から尊敬を集めている選ばれた人の仕事でもある。
だけど普通に考えると、何する人なの? 蜂蜜作っているだけの人じゃないの? プ○さんと仲良しなの? なんて疑問ばかり出てきそうな職業である。
ただ読んでいくと、なるほど、そんなことをするのね、というのが分かってくる。
分かってくるけれど、それでもなんで「利き蜜師」!? という疑問は消えないけれど。

それを読ませるのは、作者がちゃんとこの『世界』を作り込んでいるからだろう。
どういう世界で、どういう歴史があって、どんな人たちが生活を営んでいて、どんな文化が成立していて、だからこういった職業があるのだというのが、緻密に描かれた物語の描写から伝わってくる。
おそらく描かれていない、現代にはない、他のファンタジーにもないような職業が他にもあるのではないだろうか。
そういう想像をかりたたせてくれる。

また、ファンタジーというと耐性のない人、敬遠する人もいそうだが、微妙に和風ブレンドされた名称が読みやすくしてくれている。カガミノ、仙道、まゆ、この辺の名前は日本的ですね完全に。物語の中でも、そんな匂いを感じさせる部分が他にもあります。

こういったオリジナル感あふれるファンタジーは意外と珍しい気がするし、それでいて色物ではない本格さを感じさせる。
物語の導入としては間違いない一作に仕上がり、あっさりと読めるけれど読み応えあり!

■ここが改善できるともっとよかったかも?

これは物語の方向性なので改善とかそういう話ではないが、ファンタジーときいて冒険譚を思い浮かべるとちょっと違う。ワクワクする冒険活劇ではなく、少女の成長物語であり、この世界を語る作品なのだろう。
だから求めるものが違うと肩透かしを味わうことになる可能性がある。

 

<関連レビュー>
■利き蜜師物語2 図書室の魔女
■利き蜜師物語3 歌う琴

 

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感想(1件)



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