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ミステリー 書評

【ブックレビュー】犯罪者 下(著:太田愛)

更新日:

【作品情報】
 作品名:犯罪者 下
 著者:太田 愛
 ページ数:464
 ジャンル:ミステリー
 出版社:KADOKAWA

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 一気読みしないと気が済まない度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 高レベルのエンタメ作品を読みたい

 

■作品について

修司と相馬、鑓水の3人は、通り魔事件の真の目的が、ある巨大企業グループの残忍な罪業の隠蔽であることを掴む。
背後にあるのは乳幼児を襲った奇病。
企業、そして企業と結びついている政治家は不祥事を隠蔽するべく修司たちを葬ろうとする。
そんな巨大な相手に対して3人は、犠牲者を救済するためにメディアと警察を利用した一発逆転の賭けに出た。

■良かった点

下巻に入り、全てが明らかになっていく。
真崎が何を考えていたのか、どのような計画を立案していたのか。
どのような行動を取り、今、どうなっているのか。

一方で、追われる立場の修司たちは一発逆転の賭けに出る。
無謀な賭けとも思われるが、その賭けに勝たない限り、修司には、相馬や鑓水にも未来はないからだ。
追いかける殺人者と、逃げながら罠を張る鑓水達。
このバトルもまた下巻の読みどころの一つである。
果たしてどのような計画なのか、暗殺者やその裏にいる黒幕たちがその計画にうまいこと乗ってくれるのか。
進むごとにめまぐるしく変わっていく様相に、ページを読む手が止められなくなる。

スピード感溢れる中でも、登場人物達の背景をもきちっと書き込んでいる。
どのような生い立ちで、どんな事件があったのか。
それはメインとなる人物達だけではない。
通り魔事件として殺された四人の男女についても、また他に事件の中で犠牲となった人についても、深いところまで行かなくても描かれている。
モノのような扱いをされているのではなく、ちゃんと人間を描こうとしているのが感じられる。
だから、犠牲となった人についても感情移入する部分も出てくる。
あー、なんで死んでしまったんだ、とか。

エンタメとしてはもちろん、日本企業らしい隠蔽体質や政界との癒着、いかにもありそうな闇の部分は考えさせてくれる。
このような立場に陥った時、人は、あるいは自分はどういう行動をとるだろうかと考える。
立ち向かっていければ良いのだろうが、人間なんて弱いから、口で言うほど簡単には戦えないと思う。

だからこそ、相馬に、鑓水に、修司にエールを送るし、中迫にも頑張ってほしいと思えるのだ。

ラストも単にハッピーエンドではなく、考えさせられる部分がある。
メルトフェイス症候群の被害者の今後の動きなどを聞かされると、確かにそうだよなと、私も思った。

スピード感、緊迫感、熱中度、どれをとっても高レベルで熱いエンタメ作品です。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

緊迫した濃密な攻防を経て、それでいてラストはちょっとあっさり風味だったので、そこが肩透かし感あり。
スカッと終わらせてくれない、そこをどう感じるか。

 

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感想(0件)

犯罪者 下 (角川文庫)

 

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