ミステリー 書評

【ブックレビュー】鍵のかかった部屋(貴志 祐介)

更新日:

【作品情報】
 作品名:鍵のかかった部屋
 著者:貴志 祐介
 ページ数:332ページ
 ジャンル:ミステリー
 出版社:角川書店

 おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 密室状況の変さ : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 密室ミステリが好き

 

■作品について

弁護士、青砥純子シリーズ
防犯コンサルタントの榎本とコンビを組んで、謎に挑んでゆく短編集。
タイトルの通り、いずれも密室を舞台とした事件を二人が時にコミカルに解決してゆく。

▼「佇む男」
 ある山荘で自殺を図ったように見える葬儀会社の社長。部屋の入口は社長の体が自らドアを塞いで座っている格好となっており、且つドアには白幕が貼りつけてあり、白幕を剥がさずに部屋を出るのは不可能に見える状況。
 トリックの解明に難儀するが、社長の推定死亡時刻より後に、部屋に立っていた姿を見たという少年が現れて・・・

▼「鍵のかかった部屋」
 表題作だけあってか、力が入っているように感じられる。
 兄妹の兄、大樹が自室で練炭自殺をしたように見えた。鍵のかかっていたその部屋を開けたのは、「サムターンの魔術師」の異名を持つプロの侵入犯。ならば鍵がかかっていたことを間違うはずもない。
 義父はいかにして密室を作り上げたのか・・・?

▼「歪んだ箱」
 新婚生活を送るはずの新居は、さほど大きくもない地震で大幅に歪んでしまうほどの欠陥住宅だった。ドアも普通には閉められないような建物の部屋で、立て付けの悪いドアを無理に閉じた状態で見つかった男の死体。
 歪んでしまった建物構造上、部屋の外からは絶対に閉じられなくなってしまった扉はいかにして締められたのか??

▼「密室劇場」
 売れな劇団の上演中に発生した殺人事件。
 死体が発見された場所は、建物の構造上、上演中は舞台を通らない限りは外に出られない下手側の部屋。その部屋にいたのは誰で、どのようにして脱出したのか?
 

■良かった点

いずれも密室設定の話だが、短編であり適度な時間で一篇を読み切れるのは丁度良い感じ。
肝心のミステリーだが、物理の法則などを使用して論理的に密室を作ったりするのは面白く、説明を聞いていても「なるほど」と思ってしまう。本当に出来るのかは、やってみないと分からないが。

話的には、犯人は最初から大体わかっていて、いかにして密室のトリックを暴くかというのが多いが、少しずつ真実に迫っていくのは王道とはいえ読んでいて楽しめる。

青砥純子と榎本のコンビも阿吽の呼吸というか、お互い分かっていますという感じ。二人のやり取りは時にコミカルというか、青砥が完全にボケですね。弁護士としては有能なのかもしれませんが、トリックに関しては全く当て外れなコトばかりを口にしては榎本に呆れられています。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

 ミステリーにこんなことを言っても仕方ないが、いくら密室で殺すためとはいっても、「そんな状況作るか!?」と思ってしまうものが多く、ある意味で笑いそうになる。
 どう考えても不自然な密室シチュエーションになってしまっているのだが、殺人トリックというか本格ミステリといわれるものは多くがそうですから、今さらなんですけど。

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