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SF 書評

【ブックレビュー】銀河英雄伝説列伝1(著:石持 浅海,太田 忠司,小川 一水,小前 亮,高島 雄哉,藤井 太洋)

更新日:

【作品情報】
 作品名:銀河英雄伝説列伝1
 著者:石持 浅海,太田 忠司,小川 一水,小前 亮,高島 雄哉,藤井 太洋
 ページ数:400
 ジャンル:SF
 出版社:東京創元社

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 本家銀英伝の再現度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 銀河英雄伝説の二次創作も好きな人

■作品について

未来の宇宙。

専制君主が支配する銀河帝国と、独裁に抵抗する自由惑星同盟、そして帝国領でありながら陰で権力を操るフェザーン自治領。

銀河の盤面で繰り広げられる英雄たちの闘争と栄光を描いた名作、『銀河英雄伝説』

本作は、そんな『銀河英雄伝説』を愛する作家たちが描いた公式トリビュート。

銀河の歴史がまた、1ページ。

■良かった点

完結して時を経てなお人気を誇る名作『銀河英雄伝説』。

その新作というかが現代になってまた読めるとは、それだけでワクワクします!

描いているのは作者本人ではありませんが、

  • 石持 浅海
  • 太田 忠司
  • 小川 一水
  • 小前 亮
  • 高島 雄哉
  • 藤井 太洋

 

と、そうそうたる面々。

SFからミステリーまで今も活躍する人気作家たちが、『銀河英雄伝説』にて豪華共演です。

いやぁ、楽しみというしかない。

 

■小川一水「竜神滝(ドラッハ・ヴァッサーフェル)の皇帝陛下」

『天冥の標』でおなじみ、小川一水先生が描くのは、皇帝となったラインハルトの新婚旅行における鱒釣り!

いやー、確かにありましたよ。

だけど、まさかあえてそんなところを拾い上げて書くとは。

ただまあ、皇帝が釣りをするとなればただじゃすまないのはよくわかる。

身辺警護、周辺の安全の確保、現地を知っている案内人。

そんなところを突いて描かれるラインハルトの鱒釣りの釣果やいかに?

 

■石持浅海「士官学校生の恋」

ミステリー作家の石持先生が選んだのは、キャゼルヌ夫人!

本作内でも、実は同盟軍で最高権力者ではないかと謳われている彼女が披露する名推理。

さすがミステリー作家というような謎の解き明かし方、持っていきかた。

そしてそんな名推理をしてもおかしくなさそうな雰囲気を持っているのがキャゼルヌ夫人、というイメージを上手く使っています。

あ、この時はまだキャゼルヌ夫人ではありませんね。

 

■太田忠司「レナーテは語る」

またまたミステリー作家の太田さん。

こちらが選んだのはオーベルシュタイン!

こちらもミステリー&サスペンス仕立てで、オーベルシュタインの部下を主として殺人事件の謎を追いかけます。

冷徹に調査を進めるというか、部下すらも囮にして犯人を追い詰めようとするオーベルシュタインはらしさ全開。

さもありなん、という言動を見せてくれます。

そしてオーベルシュタインといえば犬。

そこも繋げてくるわけですね、はい。

 

ということで代表の3作を挙げましたが、他の3作も粒ぞろいです。

原作の中の整合性を失わないようにして、それでいて原作の中から「こういうことがあったのでは」と想像の羽を広げて一つの物語にしていくところはさすがですね。

作品タイトルに「1」とつくからには、当然続きますよね?

次回はどんな作家さんたちが参加してくれるのでしょうか。

 

銀英伝もおそらく数多くの二次創作作品が世に出ている中で、プロの作家さんたちがどんな物語を紡いでいるのかも楽しみな所です。

やー、やっぱ銀英伝はいいです。

こういうのを読むと、やっぱり田中芳樹氏の本家が読みたくなってきます。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

あくまでトリビュートであり、プロの作家さんたちによるアンソロジー作品です。

田中芳樹先生の銀英伝が好きな人でそれを期待して読むと肩透かしを食らうかもしれません。

田中芳樹の銀英伝ではありません。

そこだけはお間違えの無いように。

 

 

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