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【マリみてSS(色々・ネタ)】りりあん荘へようこそ! 3(1)

更新日:

 

~ りりあん荘へようこそ! 3 ~

<一号室>

一号室の住人である佐藤聖。管理人の祐麒のことを面白い玩具か何かだと思っているのか、しょっちゅうからかってくる。
なるべく相手にしないようにと思っても、住人であるしそうあからさまな無視を決め込むことも出来ない。
それを分かっているのか、聖もよく酔っぱらっては部屋の前で無造作に転がっていたりする。
放置しておくわけにもいかないし、仕方なく祐麒が部屋に運び入れてあげるのだが、そうするとなかなか離してくれない。
どうにかしたいと思いながらどうにもできないままの日が流れ、そして今。
「え、ちょ、どどどどういうことっ!?」
目が覚めた時の頭痛、吐き気は二日酔いのもの。昨晩、聖を部屋に運んだらまたしても飲みにつきあわされたのは覚えている。
しかし、今祐麒に抱きついているのは聖ではない美女。
キャミソールにパンツだけというあられもない格好で、豊満な胸をぎゅうぎゅうと押し付けてきている。
「だ、だ、だ、誰ですかっ!?」慌ててどけようとするも、しがみついていて離れてくれない。
「んぁ……あぁ、江利子、抱きつき魔だからねぇ、簡単には離れないよ」
「あ、せ、聖さん。呑気にいってないで助けてくださいよ!」
聖もまた下着姿で、お腹のあたりをぽりぽりかきながら見つめてきている。
思い出したが、昨夜は途中で聖が江利子を呼び出し、二人がかかりで飲まされて潰されたのだ。
「何よー、あたしは適当に扱うくせに、江利子には欲情するなんてずるいじゃない~」
背中から抱きついてくる聖。江利子から離れようとしたのに後ろから圧力をかけられて、なかなか起き上がれない。
どうにか四つん這いの格好になって江利子から身を離したところで、江利子が目を開ける。見つめてくる。
「こら祐麒ぃ、江利子にはこんなに反応して、このエロ野郎がぁ~」
「うぎゃっ!? ちょ、聖さん、どこ触ってんですか!? こ、これは朝の生理現象で仕方なくっ」
まずい。この展開はまずすぎる。いつもの流れだと、この辺でそろそろ……
「朝から騒がしいわよ聖っ、いい加減にしなっ…………」
ドアを開けて飛び込んできた蓉子が固まる。何せ目の前で、下着姿の聖と江利子に上下からサンドイッチされている状態。
「あああのっ、こ、これは違うんですよ? いつもの、酔っぱらって無理矢理に……っ!?」
言い訳しようとしたところ、下から白い腕が伸びてきて祐麒の首に回される。顔が下に引かれ、同時に江利子が上半身を起こし。
「んんんんんっ!?」唇に、生温かな感触。江利子の唇が押し付けられている。入口で、ショックで硬直する祐麒。
「ん~~~っ!!! ちょ、な、何をするんですか江利子さんっ」強力な吸引をどうにか引きはがすと。
「あ、ずるい、あたしもちゅーする! ん、ちゅっ」
「んむっ!??」後ろから抱きついてきている聖が顔を掴むと、無理矢理顔を後ろに向かせ唇を塞いできた。
「あ、あ、あわわわわ……江利子、聖、なんてうらやま……じゃない、えっちなことはやめなさーーーい!」
いつも通りの日々。りりあん荘は今日も平和だ。

 

~ りりあん荘へようこそ! 3 ~

<二号室>

二号室の前に、妙齢の美女が立っていた。
見た目、二十代後半くらいか。肩にかかるかかからなかくらいの髪の毛を自然になびかせ、メイクも決まっている。
女性は祐麒のことを見ると、軽く会釈してきた。慌てて祐麒も頭を下げる。
「管理人さんですよね? 可南子がいつもお世話になっています」ぺこりと頭を下げる女性。
「あ、はい、どうも。細川さんのお姉さんですか?」
「あら」祐麒が言うと、女性は嬉しそうに破顔した。
「私、細川美月と申します。よろしくお願いいたします」
「管理人の福沢祐麒です」美月にならって自己紹介し、改めて頭を下げる。
しかし、可南子にこのような姉がいるとは知らなかった。アパート住人の全てを知るなんてことないが、やはり驚く。
「可南子に届け物があったんですけど、まだ帰ってきていないようですね」
「荷物だったら預かりましょうか?」
「あ、いえ、合鍵を預かっているので中に置いておきますから大丈夫です」
美月は鍵を取り出して部屋の扉を開ける。祐麒は会釈して去ろうとしたが、不意に美月に肩を叩かれて立ち止まる。
「あの、良かったらお茶でも飲んでいきませんか? 可南子がここでどのような生活をしているか、よければ聞きたいんですけど」
「え、いや、でもさすがに女性の部屋に入るというわけには……」
「でしたら、管理人さんのお部屋に私がうかがわせていただくというのは、さすがに図々しいでしょうか?」
「えっ? いえ、別に構いませんけれど、ちょっと散らかっているので待っていただければ」
「あら、それでしたら私がお掃除しましょうか? 可南子がお世話になっているお礼です」
「そ、そんなわけにはいきませんよ」
「そうですか? 私は構わないんですけど、管理人さんがそうおっしゃるなら無理にとは言えませんね」
少し残念そうな美月。しかし、先ほどから胸元が気になる。巨乳というわけではないが、少し緩めの胸元からちらちらと見えるのだ。
「ふふ、管理人さん、どこを見ているのかしら?」
「え、いえ、すす、すみませんっ!」見透かされているように言われ、途端に真っ赤になる。
「あら、可愛いですね真っ赤になっちゃって。そか、可南子は意外と可愛い系が好みなのか……」
意味深に見つめられ、ますます顔が熱くなる。色香を漂わせる美月にくらくらする。と、その時。
「ちょっ……な、何しているのよ、お母さんっ!?」帰ってきた可南子が、美月を見て目を丸くしながら言った。
「え、お母……え、お、お母さんなんですか!?」祐麒も驚く。どう見ても、年の離れた姉くらいにしか見えない若さだ。
「フフ、可南子の言う管理人さんがどんな人かと思って。なるほど可愛いわよねぇ、私も食べたくなってきちゃった」
「ななな何言っているのよ! さっさと帰ってよ!?」
「えー? 私もここに越してこようかしら」
「もう部屋は空いていません!」
「なら、管理人さんの部屋に同居でも構わないけれど」
「な、なんでそうなるのよっ!?」
またしても新たな騒動がアパートに持ち込まれたようで、祐麒はため息をつくのであった。

 

~ りりあん荘へようこそ! 3 ~

<三号室>

「俺はなぜ、このようなことをしているのだろうか……」
祐麒は三号室に入り、既に仕事の一部と課している部屋の掃除、そして選択を行っていた。
先ほどの自問に答える。なぜ、こんなことをしているのか。それは、二号室の住人がだらしないからだ。
いわゆる『片づけのできない女』を地でいっており、前に隣の部屋から「悪臭がする、なんとかして」と苦情も出た。
何度か注意したものの改善されず、あまりのことに見かねて一度、祐麒が掃除洗濯の手伝いをしてしまったことが間違いだった。
それ以来、やたらと懐かれ、何かといえば手伝いを頼まれ、断り切れずに世話をすることに。
今では部屋の合鍵(管理人用のモノとは別)を預かってすらいるという始末。
流しに置かれた食器や食品類を洗い、散らかり放題の部屋を整理整頓する。
洗濯かごから洗濯物を手にする。シャツやらタオルやらに紛れて、小さな布切れがある。下着類だ。
祐麒が掃除洗濯することをわかっていながら、どうして下着を平気で脱ぎ散らかしているのか、それが不思議た。
その時、ベッドの上の毛布がもぞもぞと動いた。ようやく三奈子が目を覚ましたのであろうか。
「三奈子さん、下着類は自分で洗うんですよね? 分けておきますよ。それから、スーツ、皺になりますから、まったく」
どうせ聞かないだろうと思いつつ、言わずにはいられない。
「…………え、えええっ!? ちょ、な、なんで!?」
「えっ? あ、あれ、なんで日出実さん?」
悲鳴に振り返ってみると、布団から顔を出しているのは高知日出実。祐麒の予備校の知り合いでもある。
「祐麒さん、なんでこの部屋に……この部屋は先輩の部屋なのに……え、鍵かけていたはずじゃ!?」
「あ、そ、それは合鍵が」
「合鍵っ!? そ、それになんで祐麒さんが部屋の掃除や洗濯……って、し、下着!?」
祐麒が部屋の掃除や洗濯をしていることに驚いている日出実。そして、手にしている三奈子の下着を見てまた目を丸くする。
「え、そんな、ま、まさか祐麒さんと先輩って、そ、そういう仲……う、嘘……」
どうも変な誤解をしているらしい日出実だが、祐麒が説明をしようとする前に部屋の扉が開く。
「ただいま、お待たせ日出実。ごめんね遅くなって、でもお昼ご飯……って、あ、祐麒くん来ていたんだ」
姿を見せた三奈子。どうやら、どこか買い出しにでも行っていたようだが。
「ありがとね祐麒くん、いつも。へへー、だから祐麒くん、好きー」と、無邪気に祐麒に抱きつく三奈子。
「まままま、まさか祐麒さん、どどど、同棲っ!? そんな、嘘っ、うそよーーーーーーっ!?」
「日出実さん、どうしたんですか落ち着いてっ! 俺は別に」
「あ、祐麒くん、下着は一応自分で洗うっていつも言っているじゃない。恥ずかしいし……あ、それともやっぱぱんつ欲しい?」
「マイガーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」

 

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