SF 書評

【ブックレビュー】すばらしい新世界[新訳版](著:オルダス・ハクスリー)

更新日:

【作品情報】
 作品名:すばらしい新世界〔新訳版〕
 著者:オルダス・ハクスリー
 ページ数:384ページ
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 素晴らしい世界度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : ディストピア小説とは知りたい人

 

■作品について

人間は受精卵の段階から選別され、5つの階級に分けられて徹底的に管理・区別されている世界。
その世界では争いは起こらず、平和で、清潔で、文明的な生活が営まれている。
全ての人々は幸福を味わっている、そんな世界で生活するバーナード。
バーナードは休暇で訪れた先で野人のジョンと出会い・・・・

古典的ディストピア小説の新訳版!

■良かった点

ディストピア小説っていうから、どれだけ暗くて閉塞感の漂う世界が描かれているのだろうか。
そう思って読み始めたら大きく裏切られた。
管理された社会は明るく、人々はみな楽しみ、満足した生活を送っているのだから。

そうか、生まれた時からそういう意識づけをされていたら、そりゃ当然そうなるよな。
階級差があるけれど、階級の差があるから苦しいとか、差別をするということはない。
下の階層の者は、上の階層にならなくてよかった、あんな階層のやる苦労なんてしたくない、今の階層で良かった。
そう思えるように教育というかがされているから。
これは、今の現実世界でも同じですよね。そういう社会、国家に生まれてしまえば、外から見たらおかしくても、中で生きている人はそれが普通で、しかも外の方が変だと思う。

ああ、まさに素晴らしい世界!!

バーナードやヘルムホルツ、あるいは「野人」といって社会不適合者が、今の世界の普通の感覚、即ち我々の視点に近いわけだが、その視点で見ると悪夢のような世界。
しかし、そうでない、その世界に生きている人たちはすべからくハッピーなライフをエンジョイしている。
この埋めようのない溝、気持ち悪さが、なぜか軽妙に描かれているからさくさく読み進められてしまうというのも凄い。
作品全体から重苦しさを感じない。内容をぐっと考えれば、重苦しいもののはずなのに。

これが1932年に書かれたっていうのもまた凄いなぁ。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

この内容を、このタッチで描いているからこそ、なんだと感じる。
重苦しいというイメージのディストピア小説を違う見方をさせてくれるので、良いですね。

 

すばらしい新世界〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫) [ オルダス・ハクスリー ]

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