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SF 書評

【ブックレビュー】クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅡ(著:五代ゆう)

更新日:

【作品情報】
 作品名:クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅡ
 著者:五代ゆう
 ページ数:349ページ
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 謎が深まる度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 謎を呼ぶ展開が好き

 

■作品について

前巻のⅠにて悪魔の力である「アートマ」を手に入れ、敵を喰らわねば生きていけない身体となった主人公たち。
そんなアートマの暴走を抑える力を持つ少女、セラ。
ジャンクヤードを支配する<カルマ教会>に不信を抱いた主人公たちは、生存をかけて戦っていく・・・・

■関連レビュー 「クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅠ」

■良かった点

1巻では登場人物と世界観の説明がどうしても強くなってしまうが、2巻からはそれらがなくスピーディに物語が展開する。
悪魔となり、異形となり、人が人を喰らう地獄のような世界。
その世界を生き、疑問を解消するため戦い続けていく。
それまで当たり前のようにトライブ間での抗争をしていたが、その世界が崩れ、自分達自身が変貌する。
「自分はいったい何者なのか?」
「ジャンクヤードとはなんなのか?」
「カルマ教会はなんなのか?」
今まで抱かなかった疑問を抱き、黒髪の少女セラを守って、教会に、天に、楽園に反逆していく。
なんか良いですね、こう、「自分は何者なのか?」って、王道っぽくて。
だけど王道っぽさを感じさせないのがアトラスというか、女神転生というか、そういう雰囲気。

ゲームをプレイした人に嬉しいのは、ゲームだと敵でしかなかった相手を仲間にして仲良くなっているところとか、読んでいて微笑ましくなるというか。
特にジナーナとアルジラが女同士で仲良くなるのとか良いですね。

この巻で「ジャンクヤード編」は終わり、次のⅢでは「過去編」となる。
まだまだ謎は解明されない。
それすらも楽しくなる作品である。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

自分がゲームから入って楽しんでいるからか、ここが不満だ! というのは特に感じないんですよね。

 

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