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【ブックレビュー】法月綸太郎の消息(著:法月綸太郎)

更新日:

【作品情報】
 作品名:法月綸太郎の消息
 著者:法月綸太郎
 ページ数:290
 ジャンル:ミステリー
 出版社:講談社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 ホームズやポアロ作品の知識度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 過去の名作も含め本格ミステリならなんでもこい

■作品について

法月綸太郎シリーズ。

今回、法月綸太郎が挑むのは過去の名探偵たち。

ホームズ、そしてポアロ。

名作に隠されていた真実とは?

本格ミステリ短編集。

■良かった点

収録されている作品は4つ。

そのうち2つで、過去の名探偵たち、すなわちホームズとポアロを扱った作品となっている。

「白面のたてがみ」がコナン・ドイルのホームズ作品、

「カーテン・コール」がアガサ・クリスティーのポアロ作品についての議論である。

本当の事件が発生しているわけではなく、ホームズやポアロの作品に秘められた謎を解き明かしていこう、というものだ。

もちろん、それが事実なのかどうかは分からない。

ただ、彼らの作品をきちんと読み、それこそ本当に細かい描写までたどっていって繋がりをみつけ、さらに自分なりの解釈を加えていかないとできない。

どれだけ読み込み、さらに考えたらこういう推論というか、仮定というかを出すことが出来るのだろうかと、そこに驚嘆する。

作品の中だけでなく、作者のコナン・ドイル、そしてアガサ・クリスティーのことも知らなければ出てこない。

さらに神話の物語と関連付けて話を広げたり、まあ、よくもまあここまで出てくるものだと。

ただ作品を読んで、面白かった! 

で終わったらこんなこと出来やしないでしょう。

作者の本格ミステリへの知識と愛情が溢れ出た作品になっています。

 

■「あべこべの遺書」

二人の遺体が発見され、それぞれに遺書が残されていたが、その遺書がお互いもう一人の方の遺書になっていた。

なぜ、そのようなことになったのか。

そしてまた、二人はなぜどのようにした死んだのか?

ということを推理する。

こういうシチュエーションを考えて推理させるというのもなかなか面白い。

 

■「殺さぬ先の杖」

殺人をしたと自首をしてきた男。

だけど調べてみたらそんな事件は起きておらず、殺したという相手も生きていた。

ところが、それからしばらくするとその相手が本当に殺されてしまった。

犯人は、そして事件の背景にあるものは?

 

なかなか出発点が変わっている。

いずれにしても、本格ミステリらしく、ロジックを重ねて結論に向けていく手法はさすがといったところ。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

ホームズにしてもポアロにしても、作品を読んで、なおかつ覚えていればより楽しめる。

逆に言うと、読んでいない、詳しく覚えていないとなると、「ふーん、そうなんだ」で終わってしまう可能性も強い。

登場人物達は楽しそうに議論をしているが、そこまでのめり込めない可能性が高い。

 

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