【作品情報】
作品名:棲月: 隠蔽捜査7
著者:今野 敏
ページ数:333
ジャンル:ミステリー
出版社:新潮社
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
いつもの竜崎度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : シリーズを好きな人
大森署の署長として働く竜崎。
今回の事件はサイバーテロ。
私鉄のシステムダウン、大手銀行システムへの侵入、そこに大森署の署員を向かわせると思わぬ横やりが入る。
一方で同時に進行する殺人事件の捜査。
2件の事件、そして竜崎の異動問題も含んだシリーズ7弾。
今回の事案はサイバーテロ。
決してこの手のことに詳しいわけではない竜崎だが、適材適所、信頼した署員に任せて自分は要点をつかみ、また他の署との折衝をすることで署員が動きやすくする。
どんな相手であろうと、やっぱり変わらない竜崎。
だけど、変わったところもある。
なんとあの竜崎が、大森署を居心地よいと感じていると自覚したのだ!
それは主に署員との人間関係であり、相手が自分のことを理解してくれているという安心感というもの。
これって、働く上では非常に重要なことである。
ただ竜崎自身にとっては衝撃的なことで、むしろ、それ故にそろそろ離れ時だ、なんて考えちゃうところが、らしい。
異動の話が出ようとも、仕事優先、事件優先であることは変わらない。
変人と称される竜崎だけど、筋を通してくれるから部下としたらやりやすいのだろう。
慣れればね。
そんな竜崎が変えた大森署。
新しい所長が来たら、昔ながらの警察署に戻ってしまいそう。
そういうもんですよね。
さて、とうとう大森署から神奈川県警にうつることになった竜崎。
新たな場所で、新たな人たちと、どのような関係を築いていくのか。
竜崎は変わらないだろうけれど、大森署で成長し、また異なった対応は見せていくだろう。
マンネリ感が漂ってきたことは否定できないので、環境をガラッと変えてということだろう。
さて、どうなる?
よくもわるくも、淡々と進み、事件自体にはあまり驚きはない。
やっぱり、竜崎がどういう言動をとり、周囲をどう変えていくのか。
このシリーズの最近は基本的にそれがメイン。
良いととらえるか、悪いととらえるか・・・
価格:1,728円 |