【作品情報】
作品名:早朝始発の殺風景
著者:青崎 有吾
ページ数:208
ジャンル:ミステリー
出版社:集英社
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
殺風景が良い感じ度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : ちょっと青春を感じさせるミステリー好き
始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。
様々な高校生達が、会話を通してちょっとした謎を解いていく、日常の謎解きミステリー。
甘酸っぱいような、切ないような、それでいてやっぱり楽しい。
そんな高校生達を描いた5編+エピローグ。
高校生達が、会話の中からちょっとした違和感を覚えたり、引っかかったりして、そこから更に会話などを続けてその「謎」を解くという、日常の謎系な短編集。
「早朝始発の殺風景」
タイトルの意味、そういうことかい!
と、読み始めて思うことうけあい。
それはそれとして、始発の電車に乗り、目的地に着くまでの間の謎解き合戦。
彼女がスマホのメモ帳に残していたい内容ってなんだっけ・・・・と思って読み返してみて、ちょっとゾッとする。
そういう余韻は嫌いじゃない。
「メロンソーダ・ファクトリー」
ファミレスでだべる女子高校生三人組。
文化祭で着るクラスTシャツのデザインを決めなくてはならないが、コレだと思うデザインを出した真田に対し、幼馴染の詩子が珍しく反対した。
なぜ、どうして?
を探るミステリー。
これが一番好き。
謎も良いけれど、三人の関係性が良いな。
何気に百合を想像させる。
他の3本も、高校生を主にしており、殺伐としないミステリーを楽しめる。
が、最初の一本と、エピローグで語られる内容は、果たしてどのようなことだったのか想像させられる。
そういうのも、悪くない。
物凄く刺激があるとか、カタルシスがあるとかではない。
日常系だからそんなもんかもしれないけれど。
価格:1,566円 |