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SF 書評

【ブックレビュー】プロジェクトぴあの(上)(著:山本弘)

更新日:

【作品情報】
 作品名:プロジェクトぴあの(上)
 著者:山本弘
 ページ数:318
 ジャンル:SF、エンタメ
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 ワクワクさせてくれる度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 閉塞感をぶち破って欲しいと思っている

 

■作品について

アイドルグループに属している結城ぴあのには夢があった。
それは、宇宙に行くこと。
天才的頭脳を持って生まれたぴあのは宇宙に恋焦がれ、宇宙に行くためならなんでもする。
アイドルになったのだって宇宙に行くための支援者を募るため。
既存の物理法則をぶっ壊し、新たな理論を提唱し、今までにない技術を生み出して宇宙を目指す。

天才にしてアイドル、その実中身はスーパーがつくほどのマッド。
そんな一人の少女の物語。

■良かった点

閉塞感をぶち破る。
まさに、これだ。
今こそ、こういう作品がもっと読まれても良いのではないだろうか。

主人公の結城ぴあのはアイドルをやっている女の子。
所属しているアイドルグループの中では不思議系ということで、特別人気が高いわけではない。
そんな彼女には秘密というか、他の人には持っていない凄い力があって。
物理学、天文学の天才なのだ。

ぴあのが幼い頃に恋に落ちたのは、宇宙。
宇宙に行くためならなんでもする、アイドルになったのだって、宇宙に行くという目標を達成するため。
既存の物理法則に従っていたら宇宙なんて夢のまた夢、だったら宇宙に行くための新たな理論を見つけ出し、技術を作り出しちゃえばいいじゃない!
と、ぴあのは他の人が信じられないようなことを次々と起こしていく。

特筆すべきはやっぱりぴあのという女の子だろう。
天才という一言で説明が済まされてしまっているが、天才がゆえに異常でもある。
嘘がつけない、宇宙以外は興味がない、恋愛も、セックスも一生することはないと言い切る。
羞恥心がなければ人の心も分からない。
天才というのは、どこか特定のスキルに全パラメータが割り振られ、他は欠陥品、なんていうのを思わせられる。
でも、だからこそ魅力を放っているのだといえる。

ぴあのの口か放たれる数々の理論、物理学に関する知識は、バリバリのハードSF。
まあ、はっきりいってついていけないですが、そういうところはある程度雰囲気だけ感じ取ればOKです。
この作品は、既成概念にとらわれて「こんなのおかしい!」とかいうものではなく、「理論的に正しく実証されるんだから、これが正しいんだ!」と、夢に向かって信じて突き進む物語。

慣習や過去の実績にとらわれてはいけない。
そもそも新しいものに、過去の実績なんてあるわけないのだから。

ぴあのの夢は叶うのか?

それは、下巻で明らかになる。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

アキバ系のノリについていけない人は、もしかしたらそういうところで辛かったりするところもあるかもしれない。
そこまで露骨ではないですけど。

 

 

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