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SF 書評

【ブックレビュー】天翔る少女(著:R・A・ハインライン)

更新日:

【作品情報】
 作品名:天翔る少女
 著者:R・A・ハインライン
 ページ数:301
 ジャンル:SF
 出版社:東京創元社

 おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 ひどいぜハインライン度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : ひどい話を読みたい

■作品について

火星生まれの8歳(地球年齢15歳)の少女ポディ。
宇宙船の船長になることを夢見る彼女は、政治家である大伯父と、弟ともに豪華客船で大都会・金星への旅に出る。
その旅の道中で彼女が出会い、経験することとは?

■良かった点

ちょ、ハインライン!?

と、言いたくなるラスト。
最後の解説で坂木さんも言っていますが、『ルナ・ゲートの彼方』に続く、「ひどいよ、ハインライン」と言いたくなる作品。
いやー、そう終わる!?
と、二度言いたくなります。

主人公は15歳の少女、ポディ。
宇宙船の船長になることを目標にしている女の子。
ポディが金星への旅に出るということで、果たしてどんな冒険が待ち受けているのかと思いきや。

いやー、なんというか。
全く、彼女が思い描いていたような旅にはならない!

まあ、宇宙船の船長になりたいといっても、現時点ではただの目標であり憧れ。
この旅行においても色々と素敵なことを思い描いていたのですが、そんな彼女が考える通りにいくわけもなく。
何とも言い難い展開になるのですが、そういう状況にあっても前向きなのは彼女の良いところ。
がつがつと進んでいきます。
ある意味、逞しいというか、怖いもの知らずというか。

そうして金星での生活を過ごしているポディ、この先一体どうなるのかと思ったら最後はいきなり急展開。
そして、あのラスト。

読み終えてからの坂木さんの解説が面白い。
そのために読んでもいいかもしれません。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

少女の冒険活劇、と思って読むと痛い目に遭います(笑)

決して完成度の高い作品というわけではない。
それでも読ませてしまうのがハインラインか。

 

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