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ミステリー 書評

【ブックレビュー】境内ではお静かに 神盗みの事件帖(著:天祢 涼)

更新日:

【作品情報】
 作品名:境内ではお静かに 神盗みの事件帖
 著者:天祢 涼
 ページ数:240
 ジャンル:ミステリー
 出版社:光文社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 ラブコメミステリー度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 こういう人におススメ! : ラブコメ&ミステリー好き?

■作品について

源神社の御神体が、完全密室の神棚から盗まれた!
壮馬は想いをかける美少女巫女・雫と、そのカレシを名乗る清宮と共に事件の謎を追うが、困りごとや難題が飛び込んできて神社も壮馬も絶体絶命――。
ラブコメ・ミステリ第三弾!

■良かった点

シリーズ第三弾です。
雫に想いを告げようとする壮馬の前に、雫の彼氏が!?
というところから始まる本作。
当然、あの雫がそんな軽く彼氏を作るはずもないのですがね。
なぜ、彼氏・彼女のフリなどをするのだろうか、そこが本作の一つのキーポイントでもあります。

物語としては前2作と同様、連作短編集となっています。
その中で雫がホームズ、壮馬がワトソン役となって、謎を解決していく。
今回の謎のメインは、盗まれた(?)御神体について。
御神体を盗んだという犯行声明文が残されていたことから、この神社の御神体とは?
誰がなんのために盗んだのか?
その裏へと迫っていきます。

作品内で描かれてわかるのが、神社が男尊女卑の世界であること。
女性には神社を継がせることなどできない、たとえどんなに優秀で、やる気があったとしても。
全てがそうではないのかもしれませんが、そういうところは多いのか。
そして、そうした過去の男尊女卑の世界が生んだともいえる今回の事件。
なんかなぁ、と思っちゃいますね。

もちろん、天祢先生だから最後まで色々と用意をしてくれるわけですが。
はてさて、壮馬と雫は一体どうなるのやら?

■ここが改善できるともっとよかったかも?

結局、ラストどうなるのか。
終わり方は、このシリーズはこうするんでしょうけれど、毎回続くとモヤりますね。
ラブコメミステリーといいつつ、ラブコメ度数が低く感じるなぁ。

 

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