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【ブックレビュー】屍人荘の殺人(著:今村 昌弘)

更新日:

【作品情報】
 作品名:屍人荘の殺人
 著者:今村 昌弘
 ページ数:336
 ジャンル:ミステリー
 出版社:東京創元社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 奇想度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : ラノベ調のミステリーでOK!

 

■作品について

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲は、会長の明智恭介とともに映画研究部の夏合宿に参加する。
合コンの意味も持つ合宿に参加するため、同大学に所属する剣崎比留子とともに向かったペンション紫湛荘での初日の夜、想像を絶する事態に襲われる。
紫湛荘から出られなくなり、クローズドサークルとなった中で発生する殺人事件。
生き残るために、探偵少女でもある剣崎比留子ともに事件の解明に立ち向かう。

■良かった点

外界から閉ざされた山奥の山荘。
典型的なクローズドサークルを舞台にしたわけだが、そのクローズの作り方が今までの作品と全く別方向からというのが想定外な部分であり、本作のウリの一つである。
吹雪の山荘、絶海の孤島、土砂崩れで陸の孤島、という使い古されているものではなく、まさかこの手で!
というものである。

ミステリーとパニック・ホラーの融合ということで、そのホラー設定を活かしたトリックも考えられている。
というか、その設定じゃなければ出来ないトリックをきちんと作り上げているところが良い。
逆に言えば、通常の感覚で考えているだけでは駄目かもしれない。
いや、そこまで複雑なものではないのだけれど、考えがそこに至らないというか。

大学生、映画研究会の夏合宿、学生探偵、クローズドサークル、そして殺人犯の動機も全て目新しいところはない。
どころか、今まで幾度も使われてきているけれど、新たな設定を一つ加えることで面白さを出している。
あとあれ、ペンションの見取り図。
こんな構成の建物なんてあるのかと思わせるようなのが本格ミステリの面白いところですが、本作も同様。
この館の作りもまた一つのミソではあるので、きちんと見る必要あります。

これだけ注目を浴びる作品なだけに色々な評が世間から出るのは仕方ないところ。
ラノベという評もあっているわけだけど、ラノベだからというだけで悪い点を付けるものではない。
言うなれば読みやすく、一気に最後まで読み切れる。
(ラノベ的な文体が苦手な人には駄目なのかもしれませんが)

ラノベ的な人物描写や言葉遣いも、気に入らないなら気に入らないで仕方ないですけど、作品のネタというか設定やトリックそのものを否定する材料ではない。
悪いところばかりをクローズアップするのではなく、良いところを楽しみたい。

傑作だ!
というものではないかもしれませんが、楽しめた。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

パニックホラーらしさが出ていないのが残念。
ミステリーを優先させたがゆえだろうが、登場人物がみな理性的に、人間らしく行動している。
あんな状況になったら、冷静になんていられないですよ普通は!

ツッコミどころは満載な作品ですが、それはそれで楽しめる・・・か?

 

 

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