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エンタメ 書評

【ブックレビュー】ママ友と育てるラブコメ(3)(著:緒二葉)

更新日:

【作品情報】
 作品名:ママ友と育てるラブコメ(3)
 著者:緒二葉
 ページ数:280
 ジャンル:エンタメ
 出版社:小学館

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 うまくまとめて完結した度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : ちょっと変わったラブコメを楽しみたい

■作品について

夏休み前日の放課後。響汰は、進路について雉村先生に呼び出されていた。
今まで想夜歌のことを第一に考えていたからか、いざ自分の将来となると何も思いつかない。
そして、澄との今後について。
彼女に対して、ママ友とは違う特別な感情を抱いていることを自覚しているものの、その心の形に「恋」なんて安直な名前はつけられない。
自分は彼女とどうなりたいのか。
澄は、自分のことをどう思っているのか。
悩み、迷い、そして決意を固める。
来る二人きりの、夏祭りデートへ向けてーー。

■良かった点

子育てラブコメの3巻にして完結巻です。
幼い妹、弟を通して同級生とママ友になる、というところから始まったちょっと珍しいラブコメ。
といいつつ、前2巻までではあまりラブコメという展開にはならず。
この3巻でようやく二人が少し前に進んでラブコメ感を出してきた・・・か?
それでもママ友の方が強いな。

そもそもの始まりが、あくまでママ友だから仲良くなったというところがあり。
相手に対して好意は抱いているし、信頼もしている。
だけどそれって本当に恋なのか?
そう、自分の心を疑ってしまうわけですね。
妹たちを通して仲良くなったけれど、あくまでお世話になったからとか、頼りになるとか、そういう親愛なのではないかと。
そして二人とも互いの気持ちに対して、妹、弟の世話がまだあるからと逃げるというか先延ばしにしつつ。
それでもいつかは向かい合わないといけないと思い、初めて二人だけのデートに向かう。

ラブコメとしてはゆったりとして物足りなく感じるかもしれないけれど、この作品としてはそれが正解だったのだろう。
ちゃんと自分の気持ちと向き合い、お互いのことを考える二人には好感を持てる。
ラストもまあ、本作らしい。
この先もゆっくりと関係性を進めていくのでしょう。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

3巻というなかで上手くまとめたのではないでしょうか。
二人がどんな家族になっていくのかは、読者の想像にお任せということで。

 

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