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【ブックレビュー】アリアドネの声(著:井上真偽)

更新日:

【作品情報】
 作品名:アリアドネの声
 著者:井上真偽
 ページ数:240
 ジャンル:エンタメ
 出版社:新潮社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 オチの良さ度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 災害ものとか好きな人

■作品について

救えるはずの事故で兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職する。業務の一環で訪れた、障がい者支援都市「WANOKUNI」で、巨大地震に遭遇。ほとんどの人間が避難する中、一人の女性が地下の危険地帯に取り残されてしまう。
それは「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱え、街のアイドル(象徴)して活動する中川博美だった――。
崩落と浸水で救助隊の侵入は不可能。およそ6時間後には安全地帯への経路も断たれてしまう。
ハルオは一台のドローンを使って、目も耳も利かない中川をシェルターへ誘導するという前代未聞のミッションに挑む。

■良かった点

災害もの、といってよいものか。
巨大地震によって崩落した地下都市。
そこに取り残されてしまった一人の女性。
その人を助けるためにドローンを飛ばすのだが、通常の相手、健常者であればドローンで安全な場所まで誘導できるのだが。
要救助者が、見えない、聞こえない、話せない、という3つの障害を抱えているので話は変わる。
ドローンが到着したところで、どうやって知らせるのか。
どのようにコミュニケーションをとるのか。
そういう部分にドキドキさせられながら読み進む。

肝心の要救助者、中川博美はそんな状況でも物凄く落ち着いて行動するのだけれど、あの状況下でそんな冷静に行動できる?
という疑問に対し、そもそも彼女にとって、普段と状況が変わるわけではない。
常に見えない、聞こえない状態で生活している彼女にしてみれば、電気がつかない状況だろうが、そういう中で何かアクシデントが発生しても、やるべきことはいつもと同じ。
確かに、そういうものなのかもしれないなぁ。

そしてただの災害救助ものではない。
ミステリー的な要素というか仕掛もあって、ラストで真相が明らかにされると、なるほどと納得させられる。
読みやすい文体と、先を読み進めたくなる物語展開で、最後まで一気に読み進められる。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

基本的に、残されたただ一人を救助するということなので、主人公が危険とかそういうことはない。
なので、読んでいる自分が、これからどうなるんだろうというような焦燥は出てこないかもしれませんね。

 

 

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