SF 書評

【ブックレビュー】輪廻の蛇(著:ロバート・A.ハインライン)

更新日:

【作品情報】
 作品名:輪廻の蛇
 著者:ロバート・A.ハインライン
 ページ数:439ページ
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 ちょっとビターなジュブナイル度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 最後に裏切られたい!って人

 

■作品について

酒場を訪れた男が語る、その男の過去とは??
タイムパラドクスを扱った表題作を含む、ハインラインが送る時間と次元と幻想とホラーなど、様々な要素を含んだ短編集。

■良かった点

表題作を含めて6つの短編が収録されている。

■ジョナサン・ホーグ氏の不愉快な職業
 昼間の記憶が全くないというホーグ氏。
 彼はいったい何者なのか?
 謎に満ちたミステリであり、全編を漂う雰囲気が良い。SFというかサスペンスというか。
 ホーグ氏を追う探偵夫妻が辿り着く真実の意外さに、最後は「えっ!?」となる。
 設定からして、もうどういうこと、と読みたくなるのに加え、ハインラインらしい文の上手さで先へ先へと読まされていく。

■輪廻の蛇
 表題作はタイムパラドクス。
 時間モノのパラドクスといえば、「親殺しのパラドクス」があるわけだが、これはまたそれと異なる。
 こんなことをまあ、よくも思いついて作品として書いたものです。
 どこが始まりでどこが終わりなのか。
 輪廻の蛇、それはすなわちウロボロス。
 短い中にギュっと詰まっている。

■歪んだ家
 輪廻の蛇が時間を扱った作品なら、これは次元を扱った短編。
 但し、内容としてはギャグといってもいいようなもの。
 四次元構造の家ってどういうこと? そしてその構造がおかしくなってしまって、中にいる人たちはとんでもないことに!
 これもまた、アイデアだよなぁ!

他にも、つむじ風が主人公という「わが美しき町」とか、像を売る男が入り込んでしまった街とは・・・とか。
SFといいつつ幻想文学的な部分もあり、ハインラインの幅の広さを感じさせられる。
どれも短いながらも読みごたえは十分。
また逆に、読みやすい短さとも言える。

とにかくそれぞれが、「濃い」短編である。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

最初の「ジョナサン・ホーグ氏の不愉快な職業」が長編に近い一篇で、他の五編こそ短編といった感じ。
短編集と思って最初から読んでいくと、「あれ、長いな?」と思うので、なんなら二編目から読んでいくと良いかも。

 

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感想(1件)

 

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