【作品情報】
作品名:SFのSは、ステキのS
著者:池澤 春菜
ページ数:143ページ
ジャンル:SF
出版社:早川書房
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
ガチなSFオタク度 : ★★★★★★★★★★
こういう人におススメ! : SFが好きな人、SFを好きになりたい人
声優として活躍されている池澤春菜さん。
作家・池上夏樹さんを父に持ち、幼少の頃よりSFを読み、SFを愛し、ガチなSFオタとして育った彼女がSFマガジンに連載していたエッセイが単行本として登場。
とにかく熱い、池澤さんのSFへの「愛」をこれでもか! とばかりに味わうことの出来る一冊。
読んでいて分かる、SFへの愛情。
本当に好きなんだというのが文章から伝わってくる。別にSFを紹介するエッセイではないのだが、様々なことにSFのネタをかぶせてきたり、SFにたとえてみたり、その知識量が半端じゃない。
連載されていたエッセイということで、一篇が二ページでイラスト、漫画もついていて、尚且つ文章も平易で読みやすい。SFネタが分からなくても、その表現力と読みやすさですいすい読み進ませてくれる。
また、各エッセイのタイトルが色々な作品をもじっているので、その元ネタを考えるだけでも楽しめるというか、どれだけ元ネタが分かるかで、あなたのSFディープ度がわかることでしょう。
そして個人的に一番楽しめたのが、巻末の用語集!
いやね、本編を読んでいてもディープすぎて分からないネタもあるし、知らない作品もあるので、この「ステキな用語集」があって大助かりですよ。
というか、これが凄い役だった。
なぜって、SF作品の説明を短いながらも分かりやすく、時に面白くジョークもいれつつ説明してくれて、この用語集を読んで欲しくなった作品、本当に購入した作品も沢山ありますからね!
「サターン・デッドヒート」なんかはここで知って購入して良かった! そんな作品ですよ。面白いです。
池澤さんは大量の知識を脳内に保有し、凄いマニアックでエッセイの中にもその辺は垣間見えますが、それでいて初めての人でも読みやすく手に取りやすいように書いている。
そんな気遣いが見られる一冊。
本に対する愛情が半端ないので、本好きの人、SF好きの人、はたまたSFは興味ないとか難しそうで二の足を踏んでいた人には入門に最適ではないでしょうか??
本好きだということが分かるから、お薦めの作品を手に取りたくなりますよ。
収録されているエッセイは同じトーンで最後まで続くので変化はない(まあ、エッセイだし)
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