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エンタメ 書評

【ブックレビュー】貞操逆転世界ならモテると思っていたら(著:陽波 ゆうい)

更新日:

【作品情報】
 作品名:貞操逆転世界ならモテると思っていたら
 著者:陽波 ゆうい
 ページ数:328
 ジャンル:エンタメ
 出版社:KADOKAWA

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 貞操逆転度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 こういう人におススメ! : 男女比1:20の世界に興味あり

■作品について

思ってた以上にハーレム!? 男が少ない現代で俺の需要が半端ない!

貞操逆転世界――男女比1:20で女性の方が性欲が強く、貴重な男性たちは護衛官に守られ順風満帆な生活を送る夢の世界。
ハーレム間違いなしの世界に市瀬郁人が転生して15年経つが、なぜかモテない。
まわりの護衛官たちはイケメンばかりだし、その中でも親友の遠坂留衣が特にハイスペックなのが原因だと嘆く郁人だけど……実は護衛官は男装した美少女たちなのだ!
全く気付かない郁人は無防備に距離感近すぎ、どの女子にもワンチャン感じさせまくり。
無自覚ハーレムを形成していく中、女の子として見られたい留衣から全てをさらけ出され――!?

■良かった点

貞操逆転ネタも近年、ちょいちょい使われますね。
本作もタイトル通り、主人公が貞操逆転の世界に転生してしまったお話。
まあ、貞操逆転というか男女比が1:20の世界なので、女性が男性に対して積極的になっている世界、なのですが。
しかも男性の人数が少なすぎるため、男性には専属の護衛がつくという設定。

郁人はそんな世界に転生したことで、男の自分ならモテモテのハーレムライフが送れるはず!
そう期待を抱いて15年を過ごすも全くモテない。
というのも、この世界の他の男達とは全く異なり、女性に対し積極的でありながら女性に優しくて基本的にネアカの馬鹿ということで、女性たちが距離感を掴めていないというもの。
この世界の男性たちは女性に守られることが当たり前になっているので、元の世界の観念を持つ郁人は異分子すぎるというわけ。

なので、モテないわけではないというか、むしろ郁人の護衛をしている瑠衣とか、一緒に暮らしている親戚の玖乃とか、明らかに郁人が好き。
しかし瑠衣も玖乃も男性護衛官として男装をしていて、郁人は彼女たちのことを男だと思っており女性と気づかない!

いや、そんなことあるわけないだろと思うものの、そういうことに対しては、
郁人はそれくらい馬鹿だから!
で済ませてしまう剛腕。
まあ、郁人についても悪い意味での馬鹿ではないので、郁人ならまあ仕方ないか、と思わせるものがある。
郁人はハーレムを望みつつ、健全な倫理観を持っているので、エロにいかないのも良いですね。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

内容というよりは。
表紙や挿絵など見る限り、男性護衛官といえど男には見えないのだが。
まあ、そこはラノベだから美少女に見えるよう描かないと仕方ないというのは分かる。

 

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