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SF 書評

【ブックレビュー】新装版 タイム・リープ あしたはきのう(著:高畑京一郎)

更新日:

【作品情報】
 作品名:新装版 タイム・リープ あしたはきのう
 著者:高畑京一郎
 ページ数:上:240、下:192
 ジャンル:SF
 出版社:KADOKAWA

 おススメ度 : ★★★★★★★★★☆
 作品構成度 : ★★★★★★★★★★
 こういう人におススメ! : 面白い作品が読みたい人!

■作品について

高校二年生の鹿島翔香はある日、昨日の記憶を喪失していることに気づく。そして彼女の日記には、自分の筆跡で書かれた見覚えのない文章があった。
“あなたは今、混乱している。――若松くんに相談なさい”
日記の言葉に従い、クラスメートの秀才・若松和彦に助けを求めると、半信半疑ながらも協力してくれることに。だが、翔香はただの記憶喪失ではなく、あるルールに則って時を移動しているようで――?

全四話+αの連作短編集。

■良かった点

もとのオリジナル版が発売されたのが1995年。
それから27年の時を経て、新装版として発売されました。
いやー、懐かしい。
もともと高畑さんは、『クリス・クロス』で記念すべき第一回の電撃小説大賞の金賞を受賞しています。
当時、電撃読者だった私は、当然のように『クリス・クロス』を購入して高畑さんのファンとなり、二作目である『タイムリープ』も購入。
タイムトラベル、タイムリープ系が大好きだった私も大満足の一作でしたよ!

時間もの作品については、実は私、「マンガフル」さんに記事を寄稿していて、その中で分類をしたりしています。
その中でもこの『タイムリープ』は実に他作品とは異なる分類に入るとしていました。

  • 肉体ごとタイムトラベルするわけではない。
  • 過去をやり直すわけではない。
  • ループするわけでもない。

いわば、穴埋めパズル式タイムリープ。
ははぁ、こういうやり方があったのかと感心させられたものです。
月曜日かと思ったら火曜日。
火曜の次は水曜と思ったら木曜日。
そしたら戻って月曜日。
そんな感じで一週間の中をいったりきたり、だけど経験していないはずの空白期間も、実際には経過している。
他の人にとっては過去の世界だけど、翔香にとっては未来のこと。
なのに、確定している過去。

観測者が観測しなければ事実は確定しない。

この設定を実にうまく活かして、物語を作り上げてくれている。
そして最初から終わりまで全く無駄のない作り。
あっという間にラストまで読ませてくれて、そして満足させてくれる。
30年のときが経ち、科学技術が発達した今でも違和感がないのは、そういったものに頼らない物語を作っているから。

過去のハードカバーの本を手放してから実に久しぶりに読みましたが、やっぱり面白いですね。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

この長さで上下巻にわける必要あります?
まあ、販売戦略なんでしょうけれど。。。

あと、これを機会にせっかくですから『クリス・クロス』も新装版として復刊してくれませんか?
ラジオドラマも聴いていたんだよ!

 

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