ファンタジー 書評

【ブックレビュー】U(ウー)(著:皆川博子)

更新日:

【作品情報】
 作品名:U
 著者:皆川博子
 ページ数:417ページ
 ジャンル:ファンタジー
 出版社:文藝春秋

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 幻想度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 歴史と少年と皆川さん好き

 

■作品について

時は中性、ヨーロッパのオスマン帝国に強制徴募で捕らわれの身となった少年たち。
彼らは強制的に望まぬ形でムスリムにされ、異国の地で兵士として、あるいは宮廷で王の側近として仕えさせられることになる。

一方、時は20世紀初頭、ドイツ。捕虜となった兵士を救出するため敵地へと進んでゆくUボート。
兵士を救うために乗り込んだ一人の男とボート乗りの兵士、そして捕虜となった兵士。

三百年離れた二つの世界、二つの歴史を交互に手記の形で綴ってゆく本作。
二つの世界の関係は?
少年たちの行く末は?
地続きのようにつながってゆく二つの世界。
美しく幻想的な物語。

■良かった点

読み始めてすぐに感じるのは

『イッツ・ア・皆川ワールド』である。

冗談でもなんでもなく、この人の作品を読み始めると分かるのがその空気感とでも言おうか。
もちろん全ての作品が同じというわけではない。
本作品は、ねっとりと粘りつくような濃密な空気を放つ。ただ面白いのが、それらもやはり同じ濃度ではなく、たとえば「双頭のバビロン」ほどの濃密さや退廃感は放出していない。
どのレベルを求めるかはあるけれど、それでも皆川さんらしさは全開で、もう堪らない。
中世、少年兵、皆川さん。もうね、耽美、幻想としかならないわけですよ。でも変ないやらしさは感じない。身を切られるような痛みを伴う眩暈感に襲われる。

オスマン帝国とドイツのUボート。
これらがどう繋がるのか。それを抜きにしても、設定だけで強く惹かれるのが凄い。いや、好きな人なら惹かれる、ということだけど。
この人には筆の衰えとかそういうものはないのですかね。

もうね、間違いないからとりあえず買って読んでおきなさい。
知らない人も多いだろうけど、皆川さんの作品はそんな感じで。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

皆川さんの好きなように書けばいいんですよ。
ただ皆川さんの作品を今まで読んだことないような人には、入りやすいとはいえないかも??
あと、ジャンルが難しい・・・あえてファンタジーにしましたけれど。


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