当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

SF 書評

【ブックレビュー】ウタカイ(著:森田季節)

更新日:

【作品情報】
 作品名:ウタカイ
 著者:森田季節
 ページ数:275
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 百合百合度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 青春百合エンタメが好き

 

■作品について

短歌によって周囲の環境を変える異能「歌垣」を互いにぶつけあうスポーツ、「歌会」
その全国大会に挑む、歌聖高校一年生の登尾伊勢
彼女の歌には、同じ学校に通う先輩でありライバルであり想い人である朝良木鏡霞への恋心がのせられている。
数々のライバルとの対戦を経て、伊勢の想いは届くのか?

■良かった点

百合SFというか、ファンタジー色の方が強い。
短歌を読むことで、「歌垣」というものを作り出す。
その「歌垣」は詠み人によってそれぞれで、たとえば伊勢であれば紅い竜を呼びだして相手を攻撃する。
他にも、毒みたいなもので相手を戦闘不能に陥らせるもの、ガラス片のようなものを突き刺してくるもの、など様々。
ようは、短歌に込める想いとその内容によって特殊な環境を作り出し、相手にダメージを与えて倒せば勝ち。
ダメージといっても肉体的なものではなく、あくまで精神的なものなので、死んだりはしません。

どんな歌が強くて、どうして勝つのかとか論理的なものはない。
とにかく強い想い、その歌に込めた思いの強さこそが重要。
女子高生たちが詠む歌は通常の短歌とは異なり、自由奔放。
大会で試合を戦う中、伊勢や鏡霞といったキャラクター達の内面が描かれ、苦悩を乗り越えていく。
そこは青春モノ。

とにかく歌に、競技に、恋に、圧倒的な熱量をぶつけて突き進んでいく青春百合SFファンタジー。
百合度はいうまでもなく高く、主要キャラ二人の関係はもちろん、サブキャラの関係も百合。
男キャラは名前だけしか出てこないので、純粋に百合を楽しめる。

ほぼ名前だけだけど沢山の女の子がいるので、そんなキャラクター達も出てくると面白そう。

難しいSFとかありません。
恋に歌に一直線な女の子を描いたエンタメ作品です。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

「歌会」における勝敗が、歌の上手さとか、何かルールがあってとかではない。
だから勝敗に納得がいくかといえばそういうものではない。
もっと明確なルールがあって、論理的に展開されるようなものでも良かった気がする。

 

ウタカイ 異能短歌遊戯 (ハヤカワ文庫JA)

ウタカイ 異能短歌遊戯【電子書籍】[ 森田 季節 ]

価格:814円
(2019/10/19 17:40時点)
感想(0件)

 

応援クリックいただけると幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

アドセンス1

スポンサーリンク

アドセンス1

スポンサーリンク

fam8インフィード広告2×4+5連

-SF, 書評
-, , , ,

Copyright© マリア様の愛読書 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.