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はやて×ブレード

【はやて×ブレードSS(ゆかり×瞑子)】お・し・お・き

更新日:

 

~ お・し・お・き ~

 

 

 鐘が鳴り、そこかしこで立ち合いが行われていたが、ゆかりと槙のコンビは二つ目の鐘が鳴った時点で、既に相手の星を落としていた。
「……ふぅ、今日は運がよかったわね」
「それもありますけれど、先輩の実力ですよ」
 相手のペアもAランクだから当然、腕はたつのだが、今日の立ち合いにおいてはテンションの高い槙に一蹴されていた。
「先輩、何かいいことでもありました?」
「えへへ、分かる? スゥちゃんにこの前、絵のモデルになってもらってね」
「あの炎雪が? よくモデルになんかなりましたね。じっとしていられないんじゃないですか?」
 ゆかりの中での朱炎雪のイメージは、獣に他ならない。動かずにじっとしているなんて、寝ている時くらいではないかと思ってしまう。
「モデルをこなしたら、後でご褒美をあげるって約束でね。ふふふ」
「ご褒美って……あ、いいです、聞きたくないです」
「えー、なんでよー」
 むくれる槙。
 炎雪のことになると、惚気全開になるのだ。聞いている方としてみれば、少し勘弁してもらいたくなる。
「もう、ゆかりだって氷室さんとのこと、惚気てくれていいのに。いくらでも聞いてあげるわよ?」
「け、結構です」
 既に瞑子とのことは、槙にはバレてしまっている。
 もっとも槙は、ごく普通にゆかりと瞑子が付き合っているだけだと思っているはずだが。
「さて、それじゃあお互い、恋人の武勇を見に行きますか」
「もうっ、先輩ったら!」
 あからさまに瞑子とのことをからかわれると、実はゆかりも恥ずかしい。瞑子相手にだったら主導権を握れるのだが、槙相手だとどうにも調子が狂う。
 それでも、槙に続いて瞑子達の姿を探すのであった。

 

 瞑子と炎雪の姿を見つけたのは、4つ目の鐘が鳴り終えたころであった。当然のように、立ち合いは既に終わっていた。
「なーんだ、もう終わっちゃっていた。スゥちゃんの格好いいところが見られると思ったのになー」
 残念がる槙。
 ゆかりは、ちらりと瞑子を見た。
 少し汗をかいているものの、怪我をしている様子はなくホッとする。
「勝ちましたか」
「当たり前でしょう。これくらいの相手、なんともないわ」
 涼しい顔で言う瞑子。
「ふぅん……さすがですね、この前お漏らししたとは思えないですね」
「なっ……!!」
 小声で言うと、瞑子は頬を紅潮させ絶句する。
 誰かに聞かれていないかと、慌てて視線を左右に走らせるが、もちろん誰もいるわけがない。こんな美味しいことを、他の誰に知らせるつもりもゆかりにはなかった。
 後方では、槙が炎雪の髪の毛を撫でている。
「そうそう、近いうちにお仕置きしますからね」
「うっ……」
 唇を噛む瞑子。
「あ、そういえば今日のノルマは、まだでしたね。どうします?」
「ど、どうって、でも炎雪や上条さんが……」
「あの二人なら私たちのこと知っていますよ?」
「で、でも」
 瞑子は迷っているようで、はっきりしない。知られている相手とはいえ、目の前でキスすることには抵抗があるのだろう。
 ゆかりは肩をすくめ、身を翻した。
「ま、いいですけど、私は。その代わり、お仕置きが二倍になりますけれど」
「なっ……ちょ、ちょっと待って」
 呼び止められ、足を止める。
 背を向けたまま、首だけ捻って瞑子を見る。
「わ、分かったわ。するから」
「別に、嫌々しなくても」
「……さ、させて欲しいの」
 俯き、恥ずかしさに震えながらか細い声で言う瞑子に、ゆかりは内心で萌え萌えである。
「そこまで言うのでしたら……さ、どうぞ」
 ゆかりは体ごと振り返り、僅かに顔を上に向けた。
「ど、どうぞ、って」
「瞑子から、っていうのが約束でしょう?」
「だ、だけど」
 瞑子からキスするには、身長的に僅かに身を屈める必要がある。それが、瞑子としては嫌なのだろう。明らかに、瞑子の方からしているように見えるから。
「お、お願いします……お、お姉さま……」
 消えそうな声で瞑子。
 ゆかりは大仰にため息を吐き出す。
「仕方ないですね、今回だけですよ……」
 言いながらゆかりは瞑子の肩に手を置き、軽くつま先立ちになって瞑子の唇の目の前までいく。これならば、ゆかりの方からキスを求めているように見え、瞑子も文句あるまい。
「……さ、どうぞ」
 でも、最後の一押しはあくまで瞑子からだ。
「――ん」
 観念したように、瞑子は唇を押し付けてきた。
 いつもより息が熱く、体が震えているのは、槙達の目にさらされているからだろうか。
「きゃーっ! ゆかり、氷室さん、大胆」
 槙の黄色い声が聞こえる。
「……槙、私も」
「いやん、スゥちゃん可愛いっ……ん、ちゅっ」
 触発されたのか、槙と炎雪もキスしているようだ。
「んっ…………はぁ」
 やがて、唇が離れる。
 今回は三十秒ほどだった。
 そして、5回目の鐘が鳴る。
「それじゃあ、戻りましょうか」
 四人は、何食わぬ顔をして教室に戻るのであった。

 

 数日後、放課後の美術室でゆかりは絵を描いていた。今日は美術部の活動は休みの日であったが、それとは関係なく個人的に絵を描きたかったのだ。美術部では、このような個人的な活動を行うことも、よくあることだ。文化祭や、展示会の締め切り近くなると、特にその傾向があるが、今の時期はあまりそういうのもない。
「……ほら、動かないでくださいね」
「くっ」
 モデルが悔しそうに歯噛みする。
 部屋の中央でモデルとなっているのは、瞑子であった。しかもモデルの格好というのが、メイド服姿である。
「なんで、こんな格好で……」
「だって瞑子、文化祭でメイドさんの姿、見せてくれなかったじゃないですか」
 出し物の実に8割が『メイド○○』となった文化祭において、瞑子のメイド姿を見られてなかったことをゆかりは言っている。
「私のクラスは、メイドじゃなかったんだから当たり前でしょう」
「だから、今こうしてメイド服を着てもらっているんじゃないですか」
 ゆかりが用意したメイド服は、エプロントップのセクシーなメイド服である。エプロン型ということで、首から肩、そして腕がむき出しになっており、背中も大きく開いている。スカートはもちろんミニスカートで、白のストッキングを装備。チョーカーとカチューシャも当然のように身に着けている。胸が小さいので谷間が見えないのが残念だが、貧乳というステータスなので、それはそれで良いのである。
 上機嫌で筆を走らせる。モデルとして瞑子を描きながら、メイド姿で羞恥に震える瞑子をじっくりと眺めることも出来る、まさに一挙両得である。
 そうして描くこと約一時間、外も随分と暗くなってきたので、今日は終わりにしようと筆を置く。
「――――ふぅっ」
 ほっとしたように力を抜く瞑子。
 だが、ゆかりはそんな瞑子を椅子に座ったまま見やる。
「さて、今日のところモデルは終わりにして……そろそろお仕置きタイムですね」
 上品に指を口元にあて、にっこりと微笑みながら言う。
「えっ……な、お、お仕置きって、今、絵のモデルを」
「あら、誰がモデルがお仕置きだなんて言いました? 私はただ、絵のモデルをお願いできませんか、と依頼しただけですよ。それを、瞑子が快く受けてくれたんじゃないですか」
「そ、そんな――でも、あんな言い方されたら……」
 歯噛みする瞑子。
「文句ありますか? 瞑子」
「くっ……」
 無言で目を閉じる瞑子。
 それを了承の印ととり、ゆかりは考えてきたお仕置きを実行する。
「じゃあ瞑子、こっちに来てくれますか?」
 ゆっくりと近づいてくる瞑子。
 メイド服のミニスカートから伸びる白い太ももが、艶めかしい。普段、このような姿を見せることもなければ、想像さえもつかせないキャラクターだけに、そのギャップは強烈だった。
 平静を装っているが、ゆかりだって下手したら興奮のあまり、色んな所から汁が出てしまいそうである。
「では、私の足の上に、腹這いになってください」
「は……腹這い? 一体、何を」
 睨みつけてくる瞑子だが、その内心がどこか怯えているのは、今のゆかりには良く分かる。嗜虐心がそそられる。
「悪い子へのお仕置きといえば、昔から決まっているでしょう。『お尻ぺんぺん』と」
 くす、と軽く笑みをこぼすゆかり。
 一方の瞑子は、さっと顔色が変わる。
「なっ! そ、そんなこと、出来るわけないでしょうっ!」
「大丈夫よ、お尻ぺんぺんしてあげるのは、私だから」
「そうじゃなくて、なんで私がそんなことされなくちゃっ」
「だから、お仕置きじゃない。お・漏・ら・し・瞑ちゃん?」
「うっ――――」
 息をのみこむ瞑子。
 ぶるぶると体を震わせていたが、やがて内心での葛藤を終えたのか、ゆっくりとその身をゆかりの足の上に横たえる。
「いい子ね。さて、それじゃあこの台詞を言ってくれますか?」
 一枚の紙片を見せる。
「何、これ……っ!? こ、こんなこと言えるわけないでしょうっ!?」
「あら、いいんですか。それじゃあ、今の瞑子の姿、写真に撮っちゃうから」
 言いながらゆかりは、携帯電話のカメラを瞑子に向ける。
「やだ、待って! く……言うから、やめて。撮らないで」
「はいはい、じゃあどうぞ」
「う……」
「どうしたの、瞑子? やっぱり撮って欲しいですか?」
「!! あ……う、ゆ、ゆかりお姉さま……お、お漏らしをした瞑子に、お、お、お仕置きをしてください……」
「よく出来ました。それじゃあ、悪い瞑子ちゃんにお仕置きしますよ?」
 悔しさ、恥ずかしさに紅潮している瞑子の顔を見下ろしながら、ゆかりは右手を上げる。
 ちなみに、もちろん美術室内に仕掛けてある他のビデオカメラで、この様子は一部始終録画をしている。
「さて……」
 瞑子の臀部にめがけて、右手を振り下ろした。

 パーーーーン!!

 乾いた音が、美術室内に響き渡る。
「――――っ!!!」
 瞑子の身体が、一瞬、跳ねる。
 スカートの上からではあるが、剣で鍛えた手首のスナップをよく効かせての一撃である。手ごたえもあったし、それなりの衝撃だったと思うが、声をあげなかったのはさすがだ。
「じゃあ、続けて」
 ゆかりは再び、瞑子のお尻を叩く。
「っ!!」
 歯を食いしばり、耐える瞑子。
 続けて二回、三回と叩いていく。
「ちょっ……い、一体何回、叩くつもりなのっ!?」
「そうですねぇ、やっぱり悪い子の躾ですから、二十回くらいでしょうか」
「なんでそんなに……ひぎっ!」
 初めて瞑子が、苦痛の声を漏らした。
「あら、痛かったですか?」
「……べ、別に、どってことないわよ」
 悔しそうに見上げてくる瞑子。まだ強がりを言うくらいの余裕を持っているようだ。
「そう、じゃあもっと厳しくしないとね。少し痛い目にあわないと、お仕置きにならないものね」
 ゆかりは、瞑子のスカートを捲りあげてパンツ丸出しにした。
 今日の瞑子のパンツは、ブラックの大人っぽいショーツ。
「ちょっと、な、何を、くっ!!」
 ショーツに包まれた丸いお尻に、平手を打ちおろす。
 スカートはなんだかんだいってそれなりに生地の厚さがあった。それが取り除かれ、ほぼ直接、お尻にスナップの効いた一撃で叩かれたのだ、今までとは随分と違うはず。
「くぅっ!! いッ……」
 その一撃だけで、今まで以上に瞑子のお尻は真っ赤になっていた。黒い下着と白い肌の中、赤くなっているお尻がなかなか見事だ。
 ゆかりは容赦なく、お尻を叩き続けた。
「っ!! あッ!! ……ひぎっ!?」
 抑えようとしているのだろうが、叩かれるたびに瞑子の身体は跳ね、口からは悲鳴が漏れ出る。
 歯を食いしばり、汗をうっすらと浮かべながら、痛みに耐える。
 そんな瞑子の様子が変わり始めたのは、14回目の頃だった。
 お尻を叩き、乾いた音が室内に響き渡る。ここまでは同じ。だが。
「あ、あッ」
 瞑子の声色が、微妙に変わった。
 息遣いは荒く、頬は紅潮し、首筋を汗が流れている。
 ゆかりは確かめるために、もう一度叩いた。今度は、瞑子のことをじっくりと見ながら。
「……はぁ、はぁっ、あ、あぁンっ!」
 間違いなかった。瞑子の声に、艶が出ている。
 目もどこか虚ろだが、それは痛みというよりもむしろ――
「はっ……んんっ!」
 16回目。
「あっ、はっ、はぁ、う……ひぁんっ!」
 17回目。
 確信する。
 瞑子は、痛みとともに気持ち良さも感じている。注意深く見ると、ショーツの中央あたりにうっすらと染みもあるような気がする。
「はっ、はぁ……ん、はぁっ……あ、あの、どうか、しましたか?」
 ゆかりの手が止まったことを不審に感じたのか、瞑子が見上げながら尋ねてきた。息は乱れ、大きく口を開けて荒い呼吸を繰り返しながら舌を出し、髪の毛を額に張り付かせている。その瞳は、早く次を、と言ってきているように、ゆかりには見えた。
 ぴんときて、ゆかりは気付かれないように口の端をゆがめる。
「……なんだか瞑子も苦しそうだし、これ以上は可哀想かなって思ってねぇ」
「えっ!? そ、そんな」
「あら?」
「あっ……いえ、なんでもっ」
 一瞬、物足りなさそうな顔をした瞑子。
 ゆかりが見返すと、我に返ったのか慌てて顔を伏せる。
 だが、真っ赤になったお尻を高く突きだし、足をもじもじさせている様を見れば、言葉にされずとも分かった。
「この辺でやめてあげてもいいかなーって、思って」
「…………」
 何も言い返してこない。
 ここで先を望むようなことを言ったら、自分自身の性癖を自身で認めてしまいそうだから口に出せない。でも、痛みを快感と思い始めた身体は、そう簡単には収まらず、素直に嬉しがることも出来ない。そんなところか。
 ゆかりは、意地悪はこの辺までにしてあげることにした。
「でも、途中でやめたら示しがつかないし、お仕置きにもならないからね。やっぱり、最後までやりますね」
「――っ、は、はい……」
 頷く瞑子。
 内心で喜びながら、ゆかりは18回目を打つべく、手を上げる。
 瞑子の身体が固くなり、ぎゅっと目を閉じる。しかしその表情は、苦痛に耐えるためというよりも、早くして欲しいのを我慢しているように見えた。
 18回目の平手打ちをする。
 だが、それは軽く叩いた、という程度の威力で。
「――え? あ、あの、お姉さま……?」
 思っていたような痛みが来なくて、拍子抜けしたような、物足りないような顔をして瞑子が見上げてくる。
「あまり強いと、瞑子も痛いでしょう? お尻も真っ赤だし……それとも、大丈夫?」
「あ……だ、大丈夫。もう少しくらい、なら」
 本当はもっと強くと言いたいだろうに、まだプライドが邪魔をしているのか。
「そう、それじゃあ、もう少しだけ強くしますね」
「あ、う、ええ」
 少しがっかりしたような顔して頷く瞑子。
 それに対してゆかりは、思い切りスナップを効かせて引っ叩いた。
「ふああああっっ!!!??」
 想定していなかった衝撃に、今までにない悲鳴を上げる瞑子。体が小刻みに震え、目は見開き、何かに必死に耐えている。
 ゆかりはそっと、ショーツに指を這わせた。
 指先に、ねっとりとした液体が絡みつく。
「それじゃあ、最後の一撃、思いっきりいきますから、ね?」
 顔を屈め、耳元で優しく囁く。
「あ……はひっ……はぁ、あ、あふぅっ……」
 焦点のあっていない目をしたまま、コクコクと頷く瞑子。
「それじゃあ――」

 今までで一際大きな音が響いた。
 ひょっとしたら、校内の他の誰かに聞かれてもおかしくないんじゃないかというような、会心の一撃だった。
「あっ、ふああああああああっ!!!!???」
 瞑子の身体が激しく跳ねる。
 汗と共に口からは涎が流れ落ち、必死になってゆかりの太ももにしがみつく。
 赤く腫れた可愛らしいお尻がぷるぷると震え、ショーツからは染み出した液体が溢れ、太ももに筋を作ってゆっくりと線を描いて流れ落ちる。
 ゆかりは気付かないふりをして、スカートをおろしてお尻を隠してやる。
「ふふっ、よく耐えましたね、これでお仕置きはお終いです」
 瞑子は聞いているのかいないのか、いまだにゆかりの太ももの上でぐったりとしている。
 お尻を叩いているうちに痛みを快感に転嫁し、強く叩かれることを自ら望むようになるとは、まさに類まれなるドMの資質。もっともっと、ドMとしての素質を開花させてあげたい。自ら意識し、嫌なのに痛みに感じてしまう、心と体の相反する気持ちと反応に悶え苦しむ瞑子の姿を見て愛でたい。
 そこでゆかりは、槙の言葉を思い出した。
「それでは、頑張った瞑子にご褒美ですよ?」
 鞭だけではなく、飴も与えなければならない。
 ゆかりは瞑子を一人の女性として、愛おしいと思うのだから。
 瞑子の身体を反転させて仰向けにすると、口元に顔を近づけ、口の中でくちゅくちゅと唾液を作り出し、開いた瞑子の口の中に落とす。
「ん……んぁっ、は、んくっ、んっ」
 美味しそうに飲んでいく瞑子。
 瞑子が愛おしくて髪の毛を指で梳くと、瞑子はうっとりとしたように目を閉じるのであった。

 

「まったく……椅子に座れなくなったらどうしてくれるのよ?」
 制服に着替え終えた瞑子が、恨みがましく睨みつけてくる。
 こうして普通に戻ると強気なのが、また可愛らしいと思う。あれだけ痛みで感じながら、気付かれていないと本気で思っているのだろうか。
「すみません、でも、瞑子が悪いんですよ?」
「な、なんでよ」
「そりゃあもちろん、お仕置きされるようなコトを、しちゃうから」
 瞑子がピクリと、"お仕置き"という言葉に反応して体を震わせる。
 ぺろりと、唇を舌で舐め、見上げる。
「もしも、今度またおイタしちゃったら、もっと激しいお仕置き、しちゃいますよ?」
「も、もっと、激しいお仕置き……」
 ふと一瞬、目がとろんとする瞑子。
 果たしてどのような想像をしているのか、頭の中に描いていることを見てみたい。
「まあでも、今日はモデルになってくれたし、お仕置きもちゃんと受けたから、ご褒美をあげますね」
 そう言ってゆかりは軽く背伸びをして、瞑子の耳たぶを口に咥えた。
「ふぁっ」
 びくん、と震える瞑子の耳に息を吹きかけ、そのまま舌をのばして耳の穴に舌先を優しくねじ入れる。
 一方で手は瞑子のお尻に回しており、先ほどまで散々に叩いた柔らかな肉を強めに握る。耳から送られる甘美な感覚と、臀部から伝わる痺れる痛みの気持ちよさに、瞑子の身体はガクガクと揺れる。
「……はい、ご褒美」
「あ……ん、ば、馬鹿。そ、そんなことされて嬉しいわけ、ないでしょう」
 それでも強気に、全く説得力のないことを言う瞑子が堪らなく可愛いと思うゆかりなのであった。

 

 

おしまい

 

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