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SF 書評

【ブックレビュー】シュレーディンガーの少女(著:松崎有理)

更新日:

【作品情報】
 作品名:シュレーディンガーの少女
 著者:松崎 有理
 ページ数:309
 ジャンル:SF
 出版社:東京創元社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 ディストピア度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : SFにちょっと興味がある人とか

■作品について

数学の使用が禁じられた世界
“Zウイルス”によるパンデミックが起きた渋谷の街
秋刀魚がいなくなってしまった未来の食卓
さまざまなディストピア世界を生き延びる、
パワフルで勇敢な女性たちの物語

■良かった点

女性たちを主人公としたSF短編集。
表題作を含む6つの短編が収録されています。

本の作りとして、前半の作品ほどSFと意識することなく読むことができる。
物語設定としてSFの世界ではあるかもしれないけれど、そこが主ではなく物語の方に意識が持って行かれる。
だから、SFを読んだことがないというような人、SFが苦手だというような人でもあまり問題なく読めるのではないだろうか。

そして後半の作品にいくほど、SF風味が強くなっていく。
前半の短編で慣らしておいて、徐々にSFになっていくというのは構成として考えたものではないだろうか。
ただそれだけに、徐々に頭に入りにくくなっていくかもしれない。
特に「ペンローズの乙女」なんかは長大な時間軸の中で物語が展開され、現代風の方の物語は分かりやすくとももう一方の方は分かりづらいだろうなぁ。
表題作も多分、分かりづらい。
でもそう思ったら、パラパラと流し読みしちゃえば良いと思います(笑)

個人的には、
65歳になると強制的に死が訪れる世界を描いた「65歳デス」
数学を使うと処刑されるような世界にいってしまった少女を描いた「異世界数学」

が好みである。
特に「異世界数学」は、数学が嫌いな人、苦手な人こそちょっと読んでみると良いかも。
数学に対する見方が少し変わるかもしれません。

初読みの作家さんでしたが、結構、楽しめました。
他の作品も探してみようかな?

■ここが改善できるともっとよかったかも?

やはり後半の2編はとっつきづらい内容、テーマではありますね。
まあ、仕方ないんですけど。

 

 

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