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ミステリー 書評

【ブックレビュー】幻影の手術室: 天久鷹央の事件カルテ(著:知念実希人)

更新日:

【作品情報】
 作品名:幻影の手術室: 天久鷹央の事件カルテ
 著者:知念 実希人
 ページ数:313
 ジャンル:ミステリー
 出版社:新潮社

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 ツッコミいれどころ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : シリーズ読者。ライトなメディカルミステリ―が好き

■作品について

手術室で起きた密室殺人。麻酔科医はなぜ、死んだのか。
天医会総合病院の天久鷹央は全容解明に乗り出すが……。

手術室での不可能犯罪。なぜ麻酔医は死んだのか。
手術後のオペ室で起きた医師死亡事件。
記録用のビデオに録画されていたのは、一人の麻酔医が「見えない誰か」と必死に格闘し、その末に絶命する場面だった。
手術室は密室。容疑者は全身麻酔で身動きのとれない患者のみ。
西東京市・清和総合病院で起きた不可能犯罪に対し、天才女医・天久鷹央は独自の捜査に乗り出すが……。
事件に隠された“病"を解き明かす、本格医療ミステリ。

■良かった点

今回は、小鳥遊と鷹央のことをいつもからかい、二人をくっつけようとする研修医の舞が巻き込まれた事件の話。
前に、ちょろっとそういうのをにおわしていたことがありましたが、今作がそうなのですね。
今回の謎は、透明人間による殺人!?
手術室で発生した密室殺人。
手術室内には、手術を受け麻酔が効いた状態で動けるはずのない舞がいただけ。
しかも殺された麻酔医は、「見えない誰か」と格闘した末に殺されたように見える。

もちろん、実際に透明人間がいるわけではない。
密室にしても当然ながらからくりがあるわけで。
医療関連が原因だったり、意外と単純なからくりだったり、医療だけに頼らない謎を提供しつつ、根底にあるのはやはり医療現場とそこにいる人間。
今回は事件の被害者に舞という、鷹央もかかわりのある人ということで、鷹央の動きにも注目。
今までの経験から、人の気持ちが分からないなりに、色々と考えて自分なりに推しはかろうともする鷹央もちょっといたりして。
いや、気のせいか?
それでも、慕ってくれる人が容疑者という状況は、多少なりとも鷹央の気持ちを揺らしたことでしょう。

鷹央と小鳥遊のコンビネーションも色々とあっているのが微笑ましい。
二人の仲は果たしてシリーズが進むとどうなるのでしょうね。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

まあ、きっと医療関係者からは色々とツッコミどころあるのでしょうが、フィクションのミステリーに何を求めるか。

 

 

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