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はやて×ブレード

【はやて×ブレードSS(ゆかり×瞑子)】望み

更新日:

 

~ 望み ~

 

 

 週末の休日、ゆかりはデートという名目で瞑子を街に連れ出していた。
 ゆかりの指定でドット柄のシフォンチュニックにミニのチュールスカート、ニーハイソックスのガーリーなコーディネート。
「ほら、行きますよ。時間は限られているんですから」
 積極的に瞑子の手を握って引っ張る。
「ちょ、そ、そんなに急がなくても」
 瞑子は相変わらずの鉄面皮を見せつつも、わずかに頬を赤らめているようにも見える。はしゃいで引っ張っているゆかりに抗うように、あえてゆっくりとした足取りで後を追ってゆく。
「駄目ですよ、門限があるんですから。せっかく先輩とデートなんですから、沢山、楽しみたいじゃないですか」
 にっこりとほほ笑むゆかり。その笑顔に面食らう瞑子。
「今日は思いっきり、楽しみましょうね」
 いつものように瞑子をいじめて喜ぶドSなゆかりの姿は見られず、年相応に無邪気な少女の顔を覗かせているように見える。
 瞑子は僅かに眉を顰め困った様子を見せながらも、結局はゆかりに逆らうことが出来ないのか手を引かれるまま歩いてゆく。
「大体、こんなところ誰かに見られたら」
「私とお付き合いしている、なんて思われたら迷惑ですか?」
「そ、そういうことじゃ」
「じゃあ、いいじゃないですか。私は、構いませんよ?」
 指を絡ませる恋人つなぎで、瞑子を逃がさないようにする。
「今日は私がエスコートしますから、心配しないでくださいね」
「………………」
 そう言うゆかりが最初に連れて行ったのは、屋内型テーマパークだ。
「これ、これやりましょうよ先輩。私の目当てはこれなんです」
 指差すアトラクションは、近未来のソリ型ライドに乗って超高速バトルを繰り広げるレースアトラクションゲーム。ツインスティックを二人で操作し、二人の操作を組み合わせることで様々なアクション、技を繰り広げることができるので、二人の息を合わせることが勝負の鍵になる。
「わ、私は、あまりこういうのは……」
「大丈夫です、私がフォローしますから」
 渋る瞑子の手を引いてアトラクションの列に並ぶ。ゲームは、慣れていないのか戸惑う瞑子をゆかりがフォローするが、それでも惜しくも二位に終わった。それでも、ゆかりは大満足な感じでアトラクションを後にする。
 一方で、瞑子の方は3D酔いでもしたのか、足取りが少し重い。

「先輩、意外と激しいアトラクションは怖いんですか?」
「そ、そんなことないわよ」
 だが、ゆかりが少し意地悪っぽく問いかけてみると、虚勢を張ったのか強がった答えを返してくる瞑子。
「それじゃあ、次行きましょう。次は、もっと激しいですよー」
「なっ…………ちょ、ゆか……」
 何か言おうとする瞑子を無視するようにして、ゆかりは手を引いて次々とアトラクションを巡っていく。
 オフロードレースを模したもの、ゾンビを撃ちまくるもの、激流下りを行うもの、ダンスを繰り広げるもの、様々なアトラクションにチャレンジしては、ゆかりは歓声をあげ瞑子は必死に後をついていく。
 アトラクションをこなすごとに、瞑子の呼吸は荒くなり、頬は赤みを帯びてきている。
「大丈夫ですか、先輩?」
「そ、そう思うなら、少しは休憩を……」
「もう、しっかり、しゃんと背をのばしてくださいよ。そんな背を丸めているの、先輩らしくないですよ」
 げっそりとした表情で背中を丸めて歩いていた瞑子の背を手で叩くゆかり。
「ちょっ……わ、分かったから、叩かないで」
 痛かったのか、顔をしかめながら瞑子はそろりと背を伸ばし、再び姿勢をよくして歩き出す。
「そうそう、先輩は背も高くてスタイルいいんですから、そうやってしゃんとして歩いたほうが凄く格好良くて素敵です」
 瞑子の腕に自分の腕を絡め、体を寄せるゆかり。
「でも、胸はないですから、サービスに当ててあげますね」
「な、何を言っているのよ」
 そう言いながらも、腕にぐいぐいと胸を押しつけてくるゆかりを振り払おうとはしない。アトラクションの余韻か、それとも照れているのか、頬はまだ少し赤いままだ。
「でもそうですね、確かに少し疲れましたし、そろそろ休憩しましょうか」
 提案すると、あからさまに瞑子は安堵したように息を吐き出した。
 テーマパークを出て少し遅めのランチをとった後は、やっぱり外せないショッピングへと足を向ける。
 ゆかりは自分のものも見るが、それ以上に瞑子に対し可愛い衣類を選ぶことが楽しく、嫌がる瞑子を引っ張っては、様々な服をあてがってみせる。
「先輩、試着してみませんか?」
「絶対に、イヤ」
 首を縦に振らない瞑子だが、それでもゆかりが自腹で瞑子のための服を購入することまでは拒むことはできない。プレゼントされても着なければ良いことなのだが、残念ながらその辺の拒否権までは今の瞑子には無かった。
 今日もまた、瞑子だったら絶対に選ぶことのないキュロットスカートとレギンスを購入し、ゆかりはホクホク顔である。

「さて、次はどこ行きましょうかね」
「天気も良くないことだし、そろそろ帰りましょうよ」
 瞑子の言うとおり、空はどんよりと曇っており、いつ雨が降り出してもおかしくないような雰囲気。
「そんな、まだ時間ありますし……きゃっ!?」
「――――っ!?」
 突風が吹き、派手にめくれあがったスカートを慌てて抑えるゆかり。隣では、ゆかりよりずっと短いスカートの瞑子が、暴れるスカートの裾を必死になって手で抑えている。
「ふふ……先輩、誰かに見られちゃいましたかね?」
 周囲には沢山の人がいる。
 ゆかりの言葉に、瞑子は顔を赤くしながら目を周囲に忙しなく向ける。
「階段を上るときとかも、しきりにスカート、気にしていましたもんね」
「あ、貴女が、こんな短いスカートを穿かせるから…………っ」
 もじもじと脚を動かし、スカートを整える瞑子の姿を横目で楽しそうに見つめるゆかり。
「でも、確かに空模様はちょっとあやしいですね。急ぎましょうか」
「待って、そんな速く歩かないで」
 遅れる瞑子を見て、首を傾げるゆかり。
「な、慣れない靴を履いているから」
「ああ」
 瞑子の靴は、ゆかりがセレクトしたものだが、普段は履くことがないので今日が初めてとのこと。確かに、瞑子の足取りはどこかぎこちなく重い。
 それでもやや急ぎ足で帰途に就いたが、寮に辿り着く前に雨は降り始めてきてしまった。初めこそパラパラという感じだった雨だが、あっという間に本降りになり、容赦なくゆかりたちを濡らしてゆく。強くなってきた時、近くに雨宿りできるような場所がなかったこともあり、すぐに全身びしょ濡れ状態になってしまう。
「先輩、はやくっ」
 先を走るゆかりが手招きするものの、走りづらいのか瞑子の足は鈍く、とうとう辛そうに立ち止まってしまった。冷たい雨が全身を濡らして冷えたのか、体をぶるぶると震わせて立ちすくんでいる。
 ばしゃばしゃと水を跳ねながら瞑子のところまでゆかりは戻り、冷たくなったその手を握る。
「ほら、こっちです、もうちょっと頑張りましょう」
 ゆかりに引かれ、しばらく進んだ場所にあった店の軒下に逃げ込んだが、二人とも完全にびしょ濡れである。
 自分の体を抱きしめるようにしている瞑子を見て、ゆかりは今日のデートで購入したばかりのコートを取り出して瞑子の肩からかけてやる。
「あ……」
「気にしないでください、風邪ひいたら大変ですもんね。それにそのコート、雨に強いやつですから」
「…………」
 無言で俯いたままの瞑子だが、コートにくるまるようにして身を縮める。
 しばらく雨宿りをしていると雨は多少弱くなってきたもののやむ気配もなく、いつまでも冷えた体でいるわけにもいかず、バスに駆け込んで帰ることにした。びしょ濡れ状態でバスにとっては迷惑かもしれないが、幸いなことに乗客の数は少なかった。
 寮の近くでバスを降り、部屋に戻ろうとしたところで瞑子が足を止める。
「どうしたんですか……って、ああ、一緒にいるところを見られるのがいやなんですか? それじゃあ、私の方が先に戻りますので、時間差をつけて入って来てください」
 軽く手を振り、ゆかりはさっさと寮へと入ってゆく。
 瞑子は近くにあった電話ボックスに入って少しばかり時間を空けてから寮の中へと戻る。コートの前をかきあわせ、なるべく他の生徒の目に触れないよう注意しながら自分の部屋の前へとやってきて、ようやく一息つく。
 しかしドアを開け、室内に目を向けたところでぎょっとする。

「お帰りなさい、先輩」
 中にはゆかりがいた。しかも、下着姿の。
 タオルで濡れた髪を拭きながら、入り口で立ち尽くす瞑子に笑いかけるゆかり。
「早く入って閉めてください。私、こんな格好なんですから」
 言われて慌てて後ろ手でドアを閉める。
 そうして、ゆかりの下着姿に見惚れる。
 日頃の鍛錬によって引き締まった肢体、それでいて女性らしい曲線を描く腰からお尻にかけてのライン、純白のブラに包まれたバストは形よく盛り上がり美しい谷間を作り上げ、ショーツから伸びた脚はまさにカモシカのよう。おまけに雨に濡れたせいか、全身にそこはかとなくしっとり感があり、それが余計に目をくらませる。
 どうしてゆかりが瞑子の部屋に下着姿でいるのか、そんなことを忘れてしまい思わず魅入ってしまうのも仕方ないところ。
「先輩も早く濡れた服は脱いだ方がいいですよ。風邪、引いちゃいますから」
 言われて、はっとして借り受けたコートをギュッと握る。
「なんなら、私が脱がして差し上げましょうか?」
「自分で脱げるわよ……」
 そう言い、ゆっくりとコートを脱ぎ捨てると、まだ濡れている服に包まれた瞑子の体があらわになる。
「ふふ、コート貸してあげてよかったですね。服の下、見えちゃってますよ」
 水分を含んで体に張り付くような形となり、さらに濡れて微妙に透けても見える服の下に、奇妙なラインがわずかに浮かび上がって見える。よく見てみれば、それは縄だということが分かる。
「そんな格好して外出していたなんて知られたら、どうなっていたでしょうね」
 チュニックを脱ぎ、スカートをするりと床に落とすと、下着の上から見事な亀甲縛りをされた体が現れる。
「スカートの下、誰にも見られていないと良かったですけど……ふふ、駅の階段をのぼるときと風でスカートがめくれたとき、近くにいたOL風の人と女子大生くらいの人が見ていましたよ。びっくりした顔が面白かったです」
「なっ……」
 真っ赤になる瞑子。
「あ、あなたがこんな格好させて外に連れて行くから……っ」
「そうそうそれから、雨に濡れた時にどさくさ紛れにおしっこしてましたよね?」
「そっ――そんなこと、してな」
「最初の方、勢いがあったから真っ直ぐに落ちてましたよ。その後は太腿を伝って落とすようにしたようですけれど、くすっ、まさか先輩、他の人がいる前で堂々としちゃうなんて、とんだ変態さんですね」
「――――っっ」
 下着の上から縄で縛られているため自由に用を足すことが出来ず、おまけにランチでは瞑子から紅茶のおかわりまで注がれ、尿意が限界にきていたのだ。そこであの雨、耐えきれなかった瞑子は雨が本降りになって体を濡らしていくのをいいことに、我慢できずに放尿してしまったのだ。
 気づかれていたと知り、羞恥で顔を朱に染めて体をぷるぷると震わせる瞑子。
「まあ、今はそれよりもさっさとシャワーを浴びちゃいましょう。私も体、冷えてますし」
 瞑子の背後に回って縄をほどいてやると、白く綺麗な肌に縄の痕が痛々しく刻み込まれているのが分かる。ゆかりはそんな瞑子の体を見てほくそ笑み、手を引いてシャワールームへと入っていく。
 当たり前だが下着を脱ぎ捨てて二人とも全裸でシャワーを浴びる。熱いお湯を頭からかぶると、冷えていた体に突き刺さるような感じさえ受けるが、徐々に体も温まり心地よさへと変化する。
 同じように安堵した様子を見せている瞑子だが、そんな瞑子の腕を掴み、耳元に口を寄せてゆかりは囁く。
「……ところで、街中の人前であんな粗相をして、この後は分かっているわよね?」
 びくっ、と瞑子の体が震える。
 ゆかりの口調が変わったことに気が付き、怯えた目を見せる。
「…………お、お仕置き……」
「そうじゃないでしょう、瞑子ちゃん?」
 背後から軽く抱きしめられ、お腹のあたりをさすられる瞑子。怯えと、そしてどこか期待のこもった瞳で、シャワーに掻き消されそうな声で告げる。
「あ…………こ、この歳にもなって、お、お漏らししてしまった私に、お仕置きを与えてください…………ゆかり、お姉さま……」
「よく言えました、それじゃあ、望みどおりにお仕置きしてあげるからね」
 ゆかりの言葉を聞き、瞑子はごくりと唾を呑み込んだ。

 

 

おしまい

 

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