【ブックレビュー】アステリズムに花束を（S‐Fマガジン編集部）

【作品情報】
　作品名：アステリズムに花束を
　著者：S‐Fマガジン編集部
　ページ数：４０９
　ジャンル：ＳＦ
　出版社：早川書房

　おススメ度　：　★★★★★★★★☆☆
　百合度　：　★★★★★★★★☆☆
　こういう人におススメ！　：　百合とＳＦが好きな人

 

百合とは女性同士の関係性を扱ったジャンル。
古くからあるが、2000年代に入って以降、急速に広がり、認知度を高めていき、今では一大ジャンルともいえる。
そんな百合なＳＦを集めたアンソロジー集。

まず。

百合ＳＦアンソロジー

こんなアンソロジーが出版される時代になったのですね！
そういう作品は出ていましたが、まさかアンソロジーにまでなるとは思いもしませんでした。
収録されているのは９編、色々な方向性の百合作品が揃っています。

「キミノスケープ」　宮澤伊織

「裏世界ピクニック」などでお馴染みの宮澤さんの作品。

いやー、百合か！
トップにもってくるのにどんな作品かと思って読んだら、こうきましたか！
なんというか、百合らしくない、想像力をふんだんに使わされる百合ですね。

「四十九日恋文」　森田季節

「不動カリンは一切動ぜず」の森田季節さんの作品。

良いですね。これはアイディア勝ちではないでしょうか。
なくなった人と、一定の期間、文章でやり取りが出来るけれど、一日一回だけ、それも一日ごとに１文字ずつ使える文字数は少なくなっていく。
さあ、何を伝える？

「月と怪物」　南木義隆

初めての作家さんでしたが、なるほど、「ソ連百合」ですか！
良いものを読ませていただきました。
美しいだろうなあ、そう思わせてくれる。

「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」　小川一水

「天冥の標」の小川一水さん。

やっぱり読みやすく、そして分かりやすく百合百合していて良い。
ラノベちっくで、でもちゃんとＳＦしていて、百合も萌えやすい作品。
他にもホラーものあり、ちょいグロありと、作家さんの色が出ていて良いアンソロジーでした。

合う、合わないという作品はあると思います。やっぱり。

 

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