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ミステリー 書評

【ブックレビュー】Blue(著:葉真中 顕)

更新日:

【作品情報】
 作品名:Blue
 著者:葉真中 顕
 ページ数:475
 ジャンル:ミステリー
 出版社:光文社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 平成振り返り度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 日本の裏に潜む闇を知りたい

 

■作品について

平成が始まった日に生まれた男。
平成15年に発生した一家惨殺事件。その捜査線上に浮かんだのは、”ブルー”と呼ばれていた少年。
児童虐待、貧困家庭、外国人労働者。
事件を追い、平成という時代の中で浮かび上がってきた日本の闇が明らかになっていく。

■良かった点

平成を振り返る物語
色々なことがあった平成ではあるけれど、この作品の中で描き出しているのは、平成の『闇』だ。

  • 貧困家庭
  • 児童虐待
  • 無国籍児
  • 外国人労働者
  • セクハラ

昭和の時代にも恐らくあったはずだが、平成という時代になり、かつてより日本も豊かになったものの社会自体が変化して色々な問題が表面化したのが平成だったのだろう。

大きな自然災害もあった。
かつては経済成長によって復興を遂げてきた日本、そして日本経済も、もはやそんな時代ではなく。
リーマンショックなども重なって、富める者は富み、貧しいものはより貧しくなるような二極化が加速していった。
その中で、無国籍児であり、貧困家庭で育った”ブルー”と呼ばれる少年。
平成を生きていく中で少年から青年へと変わっていくブルーを追いかける中で平成という世を追い、そして前述したような日本の闇と、その闇が生む結果というものをまざまざと見せつけられる。

作品の中では暗いことばかりではなく、当時に流行っていたアイドルや歌手、エンタメ等、そういったものも描かれており、

「あー確かに流行っていたな」とか、

「これ平成だったんだ」とか、

そういうことを思い出しながら読む部分もある。

平成を振り返るということ、即ち様々な闇を繋げて行く中で少しずつ”ブルー”へと近づいていく。
その描き方がなかなかうまい。
視点が色々と変わっていくのも、そこに効果を出しているかもしれない。

登場するのは、どうしようもないような大人が多い。
彼らも、ちょっと違うことがあったなら、そんな道に進まなかったのかもしれない。
家庭環境が悪かったり、素直に誰かを頼れなかったり、人を信じられなかったり。
だけど、もっと悲惨なのはそんな大人に振り回される子供達だ。

エンタメ作品でもあり、考えさせられる作品でもある。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

個人的な意見かもしれないが、色々な視点に変わり、また平静を振り返るということから、スピード感というよりはじっくりとという感じがした。
それが良い悪いではないけれど、スピード感とか疾走感とか、そういうのはなかった。
いや、勝手にそういうイメージを私が読む前に抱いていた、というだけなんです。

 

 

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