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ノーマルCP マリア様がみてる 江利子

【マリみてSS(江利子×祐麒)】何処かの中心で何かを叫ぶ <おまけ>

更新日:

 

鳥居家、江利子の部屋にて。

江利子の部屋は十二畳はあろうかという広さであり、友人を何人か読んだところでさほど狭さを感じることはない。
なんだかんだでちょっとしたお嬢様である。
そしてその室内で今、ちょっとしたファッションショーが広げられていた。

「ちょっと江利子、これどういうことよ」
不満そうに口をとがらせているんは聖であった。
「どういうことって、事前に話したじゃない。手伝って欲しいって」
「言ったけどさあ、想定していたのと違う……」
「でもいいでしょ、聖にだって旨味があるでしょ?」
江利子が小声で言いながらちらりと視線を横に向ける。
「ま、まあ……」
すると聖は、つられるように目線を動かし、頬を軽く赤くする。
その視線の先には。

「ちょ、ちょっ、な、なんなのよこれはっ」
文句を言う蓉子がいた。
その姿は、なんと赤を基調としたチアガールの衣装に包まれている。
ノースリーブのトップスにボックスプリーツのミニスカートと、蓉子が決して見せないような姿をしている。
胸の膨らみこそささやかだが、赤面してはずかしそうに身をもじもじさせている姿は、むしろ見ている方を扇情させる。
「何って、チアガールの衣装だけど」
「それはわかるけれど、なんで、私がこんな格好を」
「約束したじゃない」
「そ、そうだけど……」
「……それに、役得だってあるでしょ?」
蓉子の近くに寄ると、小声でささやくように言う。
「…………」
無言の蓉子だが、視線は雄弁に物語っている。蓉子の視線の先、聖もまたチアガール姿だったから。

蓉子とまた異なり、白地にブルーのラインが入ったセパレートタイプで、くびれた腰とおへそが強調されている。ボトムスはスカートではなくショートパンツだが、ぴっちりとしていてお尻のラインがセクシーである。
ちらちらと聖に目を向けては、赤面してうつむく蓉子。
「さてと、それから」
江利子が振り返った先には、ブラックが大人っぽさを醸し出す、セパレートでへそ出し、更にオフショルダーで肩もむき出しなチア姿の景がいた。
「か、カトーさん、セクシーっ」
聖が鼻の下を伸ばして景に見惚れると、蓉子があからさまに頬を膨らませる。
「聖、どこ見ているのよっ」
「だって加東さんの、胸の谷間がモロだし」
「私そんなに胸が大きくないこと、分かっているでしょ?」
黒髪をかきあげつつ、クールに言い放つ景。
だが言っている内容は実はちょっと過激だ。

「うーん、どのチア衣装も捨てがたいわねー」
頬に指を当てて首をちょこんと傾げながら江利子は言う。
三人を呼んだのは、祐麒に見せるチア衣装を選ぶためのモデルとしてである。
自分で着るのも良いが数が多いし、客観的に見てみたいという思いもあった。
三人にはもちろんバイト代として、人気舞台のSS席チケットを用意している。なお、チケットは兄に甘えてねだってもらったものである。

「まだ沢山あるんだから、もっとお願いね」
「どれだけ準備しているのよ!?」
「いいじゃない、お礼に、気に入ったのそれぞれ一つずつあげるから」
「いらないわよ別に」
「そう? そのコスで燃えない?」
江利子が言うと、聖、蓉子、景、三人の視線が錯綜する。
「……よ、蓉子さん、蓉子さんにはコレなんか似合うと思うけど?」
「け、景さんは、コレを着ると素敵だと思うわ」
「ちょ、ずるい二人とも! こっちの方が」
騒がしくなる三人を見ながら江利子は思う。

この三人、誰と誰がどういうポジションなのだろうか、と。

最初は、蓉子⇔聖⇔景 かと思っていたのだが、どうやら蓉子⇔景も成立するようで、となると三人で一緒に? なんて考えてしまうが、まあそれぞれが幸せならそれで良いだろうとも思う。
江利子にとって大事なことは、どのチア衣装が可愛くて、セクシーで、でも下品じゃなくて、祐麒の好みに最も合うだろうか、ということだった。

「恥ずかしいところ、見られちゃったね」
祐巳、由乃、志摩子が帰ったあと、祐麒と二人きりに戻ったところで江利子は照れ笑いをしながら言った。
「それは俺のセリフですよ……」
頭をかきながら祐麒がぼやく。
江利子のチアガール姿は眼福であるが、得たもの以上に失ったものの方が多いような気がするのは気のせいだろうか。
「……迷惑、だった?」
江利子がちょっと、しゅん、として表情を見せる。
「い、いや、江利ちゃんんが可愛いのは嬉しかったよ」
慌ててフォローを入れる。
「本当? 良かっ……」
と、その瞬間だった。
パツン! と乾いた音がして、江利子のトップスのボタンが弾け飛んだ。
江利子の豊かなバストを抑えきることが出来なかったのだ。
「え?」
はらりとチア衣装のトップスがはだけ、ぷるんと江利子の胸がこぼれる。
「きゃあああああっ!?」
「ぶふっ!?」
「み、見ないで、み、見た!?」
「み、見てないから、ちょ、え、江利ちゃん、や、やば」
突然のことに焦った江利子は、露わになったバストを見られないようにと祐麒に抱き着いてきていた。そのため視界に入ることはないが、凶悪なバストが生で祐麒に押し付けられていた。
「うう……やだ、本当に太ったのかしら……」
「あ、あの、江利ちゃん、いつまでこうしていたら」
「え? あ、ご、ごめんなさいっ。で、でも、離れたら見えちゃう……」
「でも、まずいってこれ」
「そ、そんなこと言われてもっ!」
真っ赤になって、より一層ぎゅーっとしがみついてくる江利子。
祐麒も動くことができず、結局、小一時間ばかりその生殺しの体勢のままでいる二人なのであった。

 

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