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SF ファンタジー 書評

【ブックレビュー】金色機械(著:恒川光太郎)

投稿日:

【作品情報】
 作品名:金色機械
 著者:恒川 光太郎
 ページ数:445
 ジャンル:SF、ファンタジー
 出版社:文藝春秋

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 恒川度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 不思議な物語に没入したい

 

■作品について

江戸時代。
ならずものの巣窟であり鬼御殿と呼ばれる「極楽園」、そしてそこに鎮座する「金色様」
時を超え、金色様に翻弄される人々。
不思議な力を持つ少女、幼い日に過ちを犯してしまった同心、鬼御殿の男に拾われて育った男。
様々な人たちの人生が金色様を通して交錯する。

■良かった点

江戸の時代に機械でありAI。
明確に記述しているわけではないが、そういう作品を描いて違和感を読者に与えない。
恒川さんらしさと、ちょっと違う感じが織り交ざった作品だ。

テーマはなんなのだろう。
やはり、人の生き死に、ということなのだろうか。
幾つかの時代、視点が交互に描かれていく中で、様々な人の生が交わっていく。
ロボットとか、触れることで相手の命を奪うことが出来るとか、悪意を見抜くことが出来るとか、不可思議な能力もすっと素直に納得して読んでいってしまう。
もう、そういう世界なんだと。
でも、それが心地いい。

幾つもの時代と視点を経て、やがて物語は繋がっていく。
だけど、その終末はどこか切なく物悲しい。
恒川さんらしいっちゃらしいんだけど、カタルシスとかそういうのではない。
ただ、そうなるべくしてなったということを描いている。

金色様の幕引き。
きっとあのタイミング、あの方法だからこそ良かったのだろう。

淡々としているのに、一気に引き込まれて最後まで読み進めていってしまう。
そんな、作品。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

金色様はなんだったのか。
そして、金色様が仕えていた幽禅家。彼らの祖先は何者でどこからきたのか。
なんてことを問うのは、ヤボってもんなんですよね。

 

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