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ファンタジー 書評

【ブックレビュー】利き蜜師物語2 図書室の魔女(著:小林 栗奈)

更新日:

【作品情報】
 作品名:利き蜜師物語2 図書室の魔女
 著者:小林 栗奈
 ページ数:265ページ
 ジャンル:ファンタジー
 出版社:産業編集センター

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 タイトルを他作品と間違えやすい : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 優しくなりたい人

 

■作品について

利き蜜師シリーズの第2作目。
利き蜜師である仙道とその弟子のまゆは、利き蜜師協会からの命を受けてある古城へとやってくる。
そこは美しいチューリップの庭園と、圧倒的な図書室を備えるお城。
仙道たちを出迎えた女城主・シェーラと城の住人。
そして城、図書室にまつわる呪い。

仙道とまゆは、呪いの謎を解けるのか。そして、そもそも呪いの正体とはなんなのか。

■良かった点

ファンタジーといえば古い城と怪しい城主(偏見)、そして魔女。
王道ともいえるそれらが出てきた時点で雰囲気は満点でしょう。

お城での呪い、事件に巻き込まれることにより、過去にも遡って物語は綴られてゆくのですが、その中でのまゆの一生懸命ないじらしさがこの巻では余すことなく出ています。
また、蜂蜜の役割というか、利き蜜師である必要性があるのかなんて思うのですが、蜂蜜に関する描写も多くされてこの世界にける蜂蜜の有効性が分かってくる。
しかし、「利き蜜師協会」とは!
本当にこの世界では「利き蜜師」が幅を利かせているのですね!

前作に引き続き読みやすく、物語の設定や世界について更に深く掘り下げられてきたので、今後の盛り上がりにも期待できる。
ファンタジーだ魔法だといいつつ、便利な機械なんかもあったりして、その辺の混じり具合があるけれど、それはそれで良いんじゃない? なんでもありで。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

良かった点にも記載したけれど、魔法がありつつ少し機械的な文明もあるようで、その辺の世界観というか境界線が曖昧なので気になる部分である。結局、どっちが優勢な世界なんだろうかと。
あとは、圧倒的に「コレだ!」というような強い主張というかアクがないので、そう言った意味での強烈さがない。ただこれは読みやすい、という良い点の反対面でもあるので悪いって部分でもないのだけど。

 

<関連レビュー>
■利き蜜師物語 銀蜂の目覚め
利き蜜師物語3 歌う琴

 

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